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平成8曜日

21
誰にも信じてもらえず、誰にも言えない。 見えない何かがはたらいている。 私が体験した一般的にはよくある話。 98話集
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誰かいるのは分かっているんだからな!!

先程、マンションに帰ってきた。 真っ暗な部屋の奥の方で「ちょっと音がした」気がした。 気のせいだった。 実家も含めて泥棒に入られた経験はない。 部屋は朝出て行ったままの状態だった。 問題ない。 しかしこの部屋は泥棒が金目のものを「ここにもない!ここか!?違う!」と探した跡のような散らかりようで「問題ない」と言えるのか 小さい頃、母親が仕事をしていた関係で、決まって自分が先に帰宅していた。 暗い部屋の灯りを一つ一つ点けるのが自分のやることだった。 怖かった。

え?コーヒー飲まないのですか?何飲むのですか?

え?コーヒー飲まないのですか?何飲むのですか? ココアえ?そんなに強面なのに?? ココアえ?37歳なのに? ココアえ?ここ「挽きたてコーヒーの美味しいお店」って看板に書いてありましたよ? ココアえ?朝はコーヒーですよね?コーヒーのブラックですよね? ココア朝食セットは玉子サンドと? ココアほら。店員さんがオムライスとドリンクセットですね?ドリンクは何にしますか?て聞いていますよ? ココアオムライスと? ココアえ?コーヒー飲まないのですか?何飲むのですか? コ

便器からは以上です

自分自身の事を「便器だなぁ」と感じたのは15年ぐらい前です 当時からわたしは便器としての才能を感じていました わたしはよく人から相談を受けます だいたい彼氏や彼女への遣る瀬無い気持ちや上司への一時的な感情だったりします その人たちは大抵相談した後、スッキリした気分で椅子から立ち上がります そういう時わたしは「あなたの便器になれてよかった」と感じ、 嬉しく思います 溜まっているものがあれば出せばいいし、 まず正直に生きることが健康を保つ最短の解決策ですよね たまに

空を見上げてごらんよほら綺麗だろ

「空を見上げてごらんよほら綺麗だろ」って言いたい 空を見上げてごらんよほら綺麗だろこれを言うためにはまず私は何を頑張ればいいのだろう 部屋が散らかっていてはだめだ 洋服が脱ぎっぱなし、食べた後の器や皿がシンクに溜まっている、不燃ごみが分けられていない 空を見上げてごらんよほら綺麗だろいやいや。その前にお前の部屋汚いじゃないか! 空はいいよ。お前の部屋。台風が通り過ぎたみたいな部屋をまずなんとかしなさいよ。 「部屋を見下げてごらんよほら汚物だろ」だ 部屋が綺麗な人

この世に定価がある限り!進め半額マン!

21時になると近所のスーパーのお惣菜が全て半額になる その時の猛者の勢いがすごい お惣菜コーナーでは通常 焼きそばが300円ぐらいで売られている たこ焼きが300円ぐらいで売られている お好み焼きが300円ぐらいで売られている それらが150円になるものだから 猛者も黙っちゃいられない 猛者は21時くらいになるとどこからか現れて シールが貼られるのを待っている いや猛者中の猛者は20時50分ごろに店内に入り、 様子を伺いながら「フラフラ」している 野菜売り場から様

私は毛布が捨てられない「強くない人間」だ

毛布が捨てられない 私は毛布が捨てられない「強くない人間」だ 断捨離をしていた バスタオルが何枚あるんだよ? この端子はどこの機器のだ? 昨年の夏に着なかった服を今年の夏着るか? 全部捨てた どんどん捨てた ただ 毛布が捨てられない。 私は毛布が捨てられない「強くない人間」ということに気づいた そもそもなぜ捨てようとしたのか 使っていない 置く場所がない。(ラックの上しかないがそれは邪魔だ) なぜ捨てられないのか ・14年連れ添った仲 ・使うかもし

ピルクルばかり飲んでるよ

ピルクルばかり飲んでるよ さっきこぼしたし ピルクルばかりこぼすよ俺は ピルクルばかり飲んでるよ さっき拭いたし ピルクルばかり拭いてるよ俺は ピルクルばかり飲んでるよ さっき何て書いてあるか確認したし ピルクルばかり何て書いてあるか確認するよ俺は 150億個の生きた乳酸菌 150億個の生きた乳酸菌 150億個の生きた乳酸菌だよ俺は

ああ。なぜ熱々の卵スープにイージーファイバー入れたのだろう私は

私はよく寝る前にアイスを食べる。 アイスを食べると体温が下がり30分以内に就寝すると、深く眠れるらしい。 疲れも取れるという。 その日私は近所の中華料理屋さんで食事していた。 隣には女性が座っていて後から仕事終わりの男性が来た 2人は頼んだ炒飯の量の多さに驚く。 さらに炒飯1つにスープが2つ提供されたことを「サービス」と気づき嬉しそうだった。 男性が「ここいいね」と嬉しさを伝えると女性は「食べログで調べたんだよ」 と得意げにこたえた。 しばらくして私はその男性が何

きょうどうだい

どうだいどうだいきょうどうだい じかんがないからまたあした どうだいどうだいきょうどうだい やくそくあるからまたあした どうだいどうだいきょうどうだい やることあるからまたあした どうだいどうだいきょうどうだい ひとりになりたいまたあしたどうだいどうだいきょうどうだい かぜぎみだからまたあした どうだいどうだいきょうどうだい やみあがりだからまたあした どうだいどうだいきょうどうだい にちようびだからまたあした どうだいどうだいきょうどうだいどうだい

鬼(38歳)

プロフィールご覧いただきましてありがとうございます。 鬼です。38歳です。 東京に住んでいます。 仕事は歯科助手をしています。 職場に出会いがないので登録してみました。 趣味はずっとやっていたダンスの代わりに7年前から続けているヨガです。 休みの日には美味しいお酒とご飯を食べに行ったりするのが鬼好きです。 お互いの鬼好きなところ、鬼行きたい場所に行って なんでも共有できる人に出会えたら鬼嬉しいです。 性格は、明るくて親しみやすい方だと思います。 話を聞くの

豪雨の隙間

子供の頃雨を避ける遊びをしていた。 降ってくる一滴一滴の隙間をかいくぐり目的地まで辿り着く遊びで、 「次、もし雨に1滴でも当たったら俺は死ぬ」と決め、 その隙間をどうにかよけていった シュン シュン 今思えばあの頃のわたしは よく寝て、よく学び、よく死んで、よく生き返った

閻魔様。さっきはバカと言ってしまってごめんなさい

子供の頃「地獄の閻魔様」の存在を信じていて 悪い事をすると「地獄行き」というのも知っていた。 「閻魔様はどこからでも自分が悪さをしていないか見ている」らしい。 わたしは閻魔様が怖くなって来た。 今の所自分は大丈夫だろうか?もうすでに地獄行きなのだろうか。 「怖くなんかない」と思い込むようにして恐怖心を消し去るというのがある。 わたしは怖さを消し去るために閻魔様を否定することにした。 ただ閻魔様はどこから見ているのだろう。 とりあえず四方八方に対して「怖くなんかねー

霧消のナンバリング

あなたはいつもどこかで問題を抱えていて それがどこか見えない、心の隅っこで現れては消えて わたしは一体どれ程の数のそれを霧消したのか知ることができない ちょうど台風がこちらに来て「18個目だったのね」と気付くように

ブルドックの口元

先日、母親と小さい子供(やっと立って歩けるぐらいの年頃)が小さなブルドッグとその飼い主(ひょっとしたらそれらが一つの家族かもしれない)となにやら「わちゃわちゃ」していた。 母親がその子の手をブルドッグの口元にあてていて、ブルドッグはそれをペロペロ舐めている。 わたしは「危なくないのかな、怖くないのかな」と思いながら通り過ぎた。 その先の信号で待っていたところ、 後ろから声のような「音」が聞こえて来た。 振り返ると先ほどの子が転んでいて、幼稚園ぐらいの兄(先ほどは目に入っ