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フクちゃんの闘病生活①
FIPという病気は、1歳未満の子猫で発症することが多く、ウェット型とドライ型があり、ウェット型は腹水や胸水がたまる症状で、ドライ型は、神経に影響を与えるので、目が見えなくなったりする。どちらも致死率100%で、その当時は、発症すると助からない病気だった(今は高額だが一応治療薬もある。しかし、100%治るというわけではないらしい)。フクちゃんは、ドライ型だった。
最初は、トイレをする時に、鳴くようになった。猫と生活している方は、ピンと来るかと思うが、雄猫は特に尿のpHがアルカリ性に寄ることで結晶化して、ストルバイト結石症になりやすいので、注意が必要なのだ。
少し前にコハクもストルバイト結石症になり、療法食を食べていたので、私も、「これはストルバイトかも」と慌てて動物病院に直行し、治療してもらった。猫は、尿が全く出なくなると、命にかかわる。
ホッとしたのもつかの間、フクちゃんの歩き方が変になった。酔っ払いみたいにフラフラしている。普通に歩いている時もあったので、最初は、気のせいかと思ったが、そのうち、フラフラしている頻度が多くなり、さすがにこれはおかしいと思い、一応スマホで様子を録画して、動物病院に向かった。
動物病院で、実際に歩かせてみると、距離が短いせいかよくわからなかったが、録画を先生に見せると確かに変な歩き方だということで、まず、足の怪我を疑ったが、特に触っても痛そうでもないし、先生も難しい顔をしていたように思う。
私も、その時点ではFIPのことは、なんとなく名前を知っていたぐらいで、まさかフクちゃんがそうだとは全く思ってなかった。自宅に戻ると、買ったばかりの木登りタワーに駆け上った。何事にも怖がりで慎重なコハクはまだ登ってなかったので、フクちゃんが一番乗りだった。でも、フクちゃんがそのタワーに登ったのは、それが最初で最後だったと思う。
その後、急速に歩けなくなり、寝たきりになった。動物病院で診てもらっても、なかなかはっきりした病名がわからなかったが、おそらくFIPのドライ型だろうということだった。
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