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まなぶはまねぶ

私は高校で国語を教えていたので、古文の授業も担当していたのだが、
高校の教科書にのっている話に
「まねぶ」という単語が出てくる。
手近な辞書をひいてみると、

まね・ぶ
まねをする、見習って行うというのが本義。「まなぶ」とほとんど同意。
①まねをする。
②事実をそのまま人に伝える。
③習う。学習する。

とある。

「学ぶ」っていうのは「まねをする」っていうのとほとんどおなじだったんだね~
だからまずは、本文をよく読んで古文のリズムをまねして慣れましょう~なんて音読の重要性を説くときによく言っていたのだが、

2歳のちみすけが言語を獲得していく様子を観察していると、ほんとに全くその通り!言葉ってよくできてるな、と感じてしまう。

ちみすけはおしゃべりだが、聞いていると、父母の話し方や、絵本のフレーズをまねして、そこから応用しているなと気づくことが多い。

先日、ちみすけがなかなか寝室に行かず「これ よむー。」と何冊も本を持ってくるので、
母「(ここで断ってギャンになった方がタイムロス…….ここはMAXスピードで読もう……!)もうねんねんの時間だからさささーっと読むよ。それでもいい?」
ちみ「いい。」
母「(ペラペラめくりながら超要約して読む)」
というやりとりがあった。

その「さささーっと」が気に入ったようで、
以降別に急いでいない時でも自ら進んで「これ さささーっとよむ!」と指示してくる。

とはいえ、
「あ、さささーっでいいの?じゃあ失礼して」
って感じで飛ばし読みにしようとすると、止められてしっかり1ページずつめくられる時もあるので、気に入っているのは語感だけと思われる。

「~したら…しようね」
などもまさにそうで、父や母が、
「ご飯食べたらおもちゃにしようね」
「あと一口食べたらバナナ持ってきてあげる」
などと交換条件を提示していたからか、
最近では本人も
「おもちゃもってきたら、ごはんもたべる」
「ゼリーたべたら、ごはんもうひとくちたべる」
など、我々の希望と逆の順序で提示してくることが多くなってしまった。
こちらとしては、確実にこちらの要求(おもに「ごはんを食べる」)を飲ませたいので、勝手に順序を変えられて「むうう…」と思うのだが、
いまのところそのように自分で申告してきた場合は、責任をもって約束を守ることが多い(裏切られそうな場合はこちらも粘る)ので、まあいいか……と受け入れている。

その応用で「最後の1だけしたら」というのも曲者だ。
「このご本最後の1だけ読んだらねんねしようね」
など言っていたのをインプットしたようで、
「これ、さいごの1だけよんだら、〇〇する~」
というのはもう口癖のようなものでよく言っているが、そういうときは9割くらいの確率で「最後」にはならない。

ちみすけ「これ さいごの1だけよんだら ねんねんする~」
母「わかった。最後の1ね。(読む)よし、じゃあねんねんしよう」
ちみ「(別のをとりだし)これ~ さいごの1だけよんだら….」
母「えっ、ちみちゃんさっき自分で最後っていったじゃない。もうおしましだよ。」
ちみ「これー、さーいーごーのーいち♡!」
なんてやりとりが日常茶飯事だ。

最近はちみすけも応用をきかせてきて、

ちみ「ゆうびんしゃ さいごの1だけ かいたら、くつしたはく」
母「わかった。郵便車だけね。それで終わりだからね。いいね。」
ちみ「ゆうびんしゃとー、せいそうしゃ!」
母「(増えてる……けどまあ二つくらいなら)じゃあ郵便車と清掃車だけね。もうかかないよ、出かけるんだから!(かく)」
ちみ「(母が描いてるのをみながら)ゆうびんしゃと、せいそうしゃと、かーきゃりあと、ぱねるばん だけ かいたらいく!」

と、さりげなく要求を増やしてくるの作戦のようだ。

先日は
母「ちみちゃんおうちに帰ってきたら手て洗いだよ。洗ってこよう」
ちみ「んとー、これ(図鑑)7回だけよんだらー、ててあらうー!」
など提示してきた。

最初から図鑑7回……..!
はじめに無理めなとこを提示して自分の要求に近づける作戦?!
この子もしや値切りの素質があるのかしら……!(混乱)
ってか、手洗いの対価が重すぎる……….!

とりあえず、はやくこの人に「だけ」の意味を教えなくては。

そんなちみすけのごはん
・カンタン酢の照り焼き
・おやさい揚げと小松菜のおひたし
・かぼちゃ
・ごはん

カンタン酢の照り焼きは、その名の通り鶏をカンタン酢で焼いただけのものです。味付けはカンタン酢だけ。もうただ鶏焼いてカンタン酢かけて煮詰めるだけ。なのにとてもおいしくてちみすけもバクバク食べました。
鶏かたいかな~と思ったけどものともせず食べました。
私はカンタン酢の回し者でもなんでも無いですが、みなさんにお勧めしたいカンタンさ。費用対効果が半端ない。ありがとうカンタン酢。
おやさい揚げは好きなのでこちらもパクパクでした。小松菜は予想通りそぎ落とされました。揚げのなかに(かすかに)お野菜入っているのでおおらかな気持ちで見守れます。かぼちゃは野菜を食べさせたい母の見方です。



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