魔法使いの秘密の「ことば」。

衝撃の冒頭

患者を安心させようとする治療者が多すぎます。彼らは患者に対し、彼らの抱える症状の現実を(受け入れ、その現実を使って作業するよりもそれを)取り上げてしまおうとするのです。〈ミルトン・エリクソンの一言〉(澤野、2019、法政大学出版局)

最近購入した「ミルトン・エリクソン 魔法使いの秘密のことば」という本の冒頭です。最近でた本なのでレビューが少なくちょっと不安でしたが、この一節で買うのを決めました。

ミルトン・エリクソン

は、「20世紀最大の心理療法家」や「魔法使い」などの異名がある精神科医です。
催眠などを使った療法で、鮮やかにクライエントを解決に導く様からこのような異名がついています。
まさに天才セラピスト。

まだ

読み途中なんですが、あまりにおもしろすぎて我慢できずnoteを書いてます。なので今日はこれといって内容のないnoteとなります。すみません。

少し読んだ感想

この本てかエリクソンは、患者に利用できるものがあればなんでも利用するという立場をとっています。とってもポジティブ、解決志向ですね。

私が今まで思っていた考えは、「悪いところは原因を突き止め、それを取り除く=解決する」でした。私だけではなく、おおよそ人々はこういう風に思っているのではないでしょうか?

ミルトン・エリクソンの本を読むと、この考えが180度変わるとおもいます。

利用できるものがあればなんでも利用するとは

私の個人的な解釈で説明すると、その人の負(だと思っている)の側面を正の側面に変換するといったようなことだとおもいます。

例えば、めちゃめちゃ神経質な人がいるとします。めちゃめちゃ細かくてそのせいで生活にも影響を及ぼし、苦しんでいる感じの人。
この神経質を「取り除く」のではなくて「利用する」つまり超絶神経質な素質を建設的なものに使い、より良いものにしていく。

マイナスからゼロではなく、マイナスからプラスへ。

よく考えてみれば、小さいころから「短所は裏返せば長所になる」だとか「弱点は別に悪いことではない」などと言われてきました。まさにそれですね。そんなことを言われてきても、やはり「ダメなところはダメなんだ」「現実はそんなに甘くない」など思ってしまいますが。

しかしエリクソンはこのようなときも、まるで魔法のように解決に持っていくような人です。

まさに天才。

そんな天才の事例や理論(といっても固定された一つ理論ではないですが)に触れられる本です。この本は3500円くらいで、他のエリクソンの本もそれなりに値段はしますが、むしろ安いくらいに感じてしまうほどの面白さを秘めている本となってます。

結論

ミルトン・エリクソン関係の本はすべて目を通そうと思います。調べたら、催眠について詳しくかかれている本もいくつかあるみたいで、ぶっちゃけインチキくさいなと思っていましたが、催眠で患者が解決に至っている事実はいくつもあるみたいです。なので積極的に催眠についても調べてみることにしました。

この本面白いんで、興味があれば読んでみてください。※と勧める私は読み途中。

※なにせ読み途中なので、色々と間違っている解釈があるかもしれません。購入する際はよく吟味してからにしてください。

参考

澤野雅樹(2019) 「ミルトン・エリクソン 魔法使いの秘密のことば」法政大学出版局など

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