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194 ドイツ景況感改善続く⇒2年金利上昇⇒ユーロ高

最近の景気指標二つ
(1)S&Pグローバルが21日発表したドイツの4月のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は53.9と好調。製造業は悪化したが、サービス業が上向いた。サービス部門PMIは55.7。製造業PMIは44.0と低調。ドイツの労働市場はタイトな状況が続いている。

S&Pグローバルが21日発表した4月のユーロ圏総合PMIは54.4と改善。サービス部門PMIは56.6と、サービス業が好調。背景は賃金上昇。賃金上昇が全体的なPMI拡大につながることからECBはサービスPMI上昇に注目しているようだ。ただし、製造業は引き続き低迷。需要が一段と落ち込み、PMI45.5。新型コロナウイルスのパンデミック開始以来、最低となった。
サプライチェーン(供給網)の改善が進み原材料コストを示す指数は約3年ぶりの低水準となった。販売価格を反映する産出価格指数も51.8に低下し2020年終盤以来の低水準となった。
ECBが5月に追加利上げをするのは確実だが、0.25%だと思う。市場では大幅な利上げを予想する向きもあるようだ。


(2)独IFO経済研究所が24日発表した4月の業況指数は93.6で小幅に上昇した。4月は期待指数が改善したが、現況指数はやや悪化した。
期待指数の改善はガス卸価格の低下と中国経済の再開が効いているが、経済は依然、ダイナミズムを欠いている。
独建設業はキャンセルが多発し、2015年12月以降で最悪の状況。ドイツ経済は大幅な上向きからは程遠く、全般的に勢いがない。
依然高いエネルギー小売価格が引き続き個人消費に打撃となっている。「先週末の公務員を含め最近の賃金交渉妥結は購買力の低下を埋めるだろう。しかし、それは部分的で緩やかにしか回復しない」と見られている。


Pressには、In the service sector, the upward trend in the business climate over recent months came to an end. Service providers assessed their current situation as a little worse. Moreover, pessimism concerning the months ahead began to grow.

灰色はBusiness Situation(現状) 赤はBusiness Climate(総合) 青は Business Expectations(期待)

ifo Business Climate Index Rises


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