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FX必須情報#004 為替相場と金利差 市場に迷い

先週(10月17日~21日)の相場
17日、英国の財政問題の影響が続いているが、ハント新財務相が減税計画撤回を発表で安心感が出て、ユーロ等買われた。
18日、ニュージーランドの第3・四半期の消費者物価指数上昇率が歴史的高水準を維持していることが発表された。これは、利上げが緩慢になることが予想されているオーストラリアの金利や為替相場にも影響した(豪ドル高)。
21日、WSJが米金融当局者の話として、引き締め過ぎを懸念しており、12月以降のアメリカの利上げ幅が縮小する可能性があると伝えたことから、金利低下、ドル安に。また、日本の円買いの為替介入があった。
以上のように、先週はドル安の話題が多かった

先週(10月17日~21日)(方針はFX必須情報#003) の結果は、
(1)ドル円の方針は、「為替介入を警戒。円安持続を予想するが、ポジションを大幅に縮める。」。
以前からとっていたドルロングポジションの相当部分を149.70円で売り。その後、152円近くまでドル高が進んで、早まったかと思ったが、介入があり、週末は147.60円。前々週末に比べ、1.10円の円高で引けた。149.70円での売りが効いて、ネットで多少の利益が出た。

(2)ユーロドルの方針は、「トレンドはユーロ安。売り持ち。」
以前とっていたユーロショートポジションを維持した。前々週末に比べ、1.45%のユーロ高。結構損が出た。

(3)ポンドドルの方針は、「トレンドはポンド安。売り持ち。」
以前とっていたポンドショートポジションを維持した。
前々週末に比べ、1.2%のポンド高。結構損が出た。

(4)豪ドル/ドルの方針は、「豪ドル売り。売り持ち。」
以前とっていた豪ドルショートポジションを維持した。
前々週末に比べ、2.9%の豪ドル高。週間ではかなりの損が出た。

以上のように、トータルは、週間では損となった。これは、きつかった。
10月2日にnoteで連載を始めてから、ユーロはわずかのマイナス、豪ドルはわずかのプラス。ポンドはまさかのマイナス。ドル円はポジションも大きく、ゲインも大きかったので、トータルではそれなりの利益は出ている。
しかし、今年は春と9月の利益が大きくて、10月は利益が出ている気がしない。

先週のハイライトは、
セントルイス連銀のブラード総裁とサンフランシスコ連銀のデーリー総裁が、21日、政策引き締めを継続する必要性を強調しながらも、さらなる利上げには慎重な姿勢を強めることを示唆したこと。
デーリー総裁などは、ついこの前まで、「コアインフレ率が上昇する中で引き締めのペースを減速させることは「非常に困難」だ」と強調していた。まるで岸田総理のようだ。
(1)これまで、景気を犠牲にしてでもインフレ抑制を最優先すると言っていたのはどうなったのか?
(2)どの程度景気を抑制する必要があるのか、インフレ抑制には金利をどの水準にすべきか。
(3)そして、(a)政策金利をどこまで引き上げるか、(b)いつ利上げペースを落とし始めるか、(C)ターミナルレートをいつまで維持するか
こうしたことを、今後2回の会合で話し合っていくのだろう。

金融政策の難しいのは
(1)効果が出るのに時間がかかること 効果を見定めてからではやり過ぎになるリスクがある 最も早く効果が見られるのは住宅市場指数 これについては、別途。
(2)怖いのは再燃。「もういいだろう」とか「景気(雇用)のことも考えなくては」と、金融政策が甘くなると、そこから1年後にインフレが再燃する恐れがあることだ。70年代に経験した。パウエル議長はこの二の舞は絶対に演じないと言っている

この3週間、私の考えがしっくりいっていない事象は、長短金利差のマイナス幅拡大と予想していたが、それが起きず、たぶん後ずれしているように思えること。これについても。別途。

本題に入る。為替相場と金利差の関係、今後の展開についてだ。

為替相場と金利差の関係は、為替相場を見ている人には必須の基本情報。

相場は需給で決まるが、為替相場の需給を動かす大きな要素の一つは金利差。為替相場と金利差の関係はFXにとって最も重要で基本である。
常にその状況を把握する必要がある。
その関係は恒久的なものではない。しばしば形を変える。
定期的に、その関係の情報をフォローしている。

以下、定例のグラフ(ドル/円、ユーロ/ドル、ポンド/ドル、豪ドル/ドル、ユーロ/円とそれぞれの金利差との相関)を掲載し、FXの戦略を述べる。


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