イエレン米財務長官、日本の円買い介入「知らない」-通知ないと言明

イエレン米財務長官、日本の円買い介入「知らない」-通知ないと言明 - Bloomberg
イエレン米財務長官は日本政府が為替市場に10月24日再び介入しているとの報道について、ニューヨークで行った講演のあと記者団に「私は介入について何も聞いていない。以前(9月22)は、日本は介入を知らせてきた。それは過度な変動に対する懸念からだと理解している。」と述べ、新たな介入に関して米財務省はあらためて連絡を受けてはいなかったと続けた。

介入の可能性については、日銀が公表する当座預金増減要因の予想などから推測できる。21日の介入は間違いないと思われる。
21日の円買い介入は5.5兆円規模か、日銀当座預金見通しが示唆 - Bloomberg
24(月)早朝にも介入したという話があるが、これは?だ。いずれにしろ、後日確認できる。10月の介入は10月末に公表される。
≪参考 外国為替平衡操作の実施状況 : 財務省  為替介入とは何ですか?: 日本銀行 Bank of Japan

それにしても、米国の財務長官が「米国政府は日本からそのような通知を受け取っていなかった」というのはどういうことだろう?大規模な介入の時は不測の事態に備えるため、当該通貨国にも知らせる義務があるはずなのに?

・ひょっとして介入していなかったのか?(その可能性は低い)
・覆面介入なので、米財務省も知らないと言ったのか?
・イエレン長官が介入を不快に思っているのか。(米国は基本的に為替相場は市場にゆだねるべきとの考え)

場合によっては、日本政府は今後の為替介入に踏み切るのが難しくなると思われる。市場がそのように判断すれば、ますます円安に進む可能性が高まる。
しかし、そういうことはイエレン財務長官も承知している。たとえ不愉快に思っていても、そういうことを公に口にする人ではないと思うのだが?

ところで、鈴木俊一財務相は24日、記者団に「いま私どもは市場を通じて投機筋と厳しく対峙している。そういう状況を考えてコメントしない」と説明した。
鈴木氏は25日の閣議後の記者会見で、米国との連携について「常日ごろとっている」と強調。

今、米国1年物金利は4.5%ある。円を借りて、ドルに投資すれば、1年後、借りた円の支払い金利はほぼゼロで、保有するドルの利息が4.5%入ってくる。つまり、このオペレーションをすれば、仮に6.75円の円高になったとしても、損はない。(150円×0.045%=6.75円)
先渡し相場をみると、米国債でなく1年預金をすれば、7.5円の円高でも損はないようなオペレーションが可能である。
今の状況(米国金利の先高観、日本の貿易赤字)からして、ここから7.5円の円高の可能性は高くないように思う。

今、リセッション懸念が高まっており、株価の先行きに懸念がある。そんな中で、円キャリー取引は魅力ある取引だ。元手を担保に3倍程度の借入で円キャリーをすれば、為替相場の変動がなければ4.5%×3倍=13.5%のリターンになる。円安に行けば、さらにリターンが高まる。
これをやるなというのは難しいだろう。

よく介入資金は無限ではない、限度があると言われるが、キャリートレードをする方だって資金に限りがある。
日本の財務省もそこは読んでいるだろう。
この推計は私も分からない。誰か資金に詳しい人の解説が欲しい。

  


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?