584 現状解説
市場が懸念しているのは、
(1)金利上昇で、商業用不動産市場が崩壊しており、そこへ貸し込んでいる銀行が破綻し、信用不安が起こるリスク。過去、金利が急上昇した後は、事故が起きていた。
(2)金利上昇で消費者ローン等(クレジットカード金利、自動車ローン利払い)が増え、消費が低迷するのではないか?
市場が上記の懸念を持っているところに、以前からパウエル議長は「雇用は悪化し始めたら早い」と言っていたが、「悪化し始めたら」というのを、市場はサームルールのことを言っているのでは思い始めた。
そして、8月2日の雇用統計でサームルールがクリティカルな0.5を上回ったことから市場が大荒れになった。
雇用が悪化し始めたのではないか?そうなら、景気は急速に悪化し、FRBは緊急に利下げをはじめる。米金利の急速な低下を懸念して円キャリートレードの巻き戻しが始まった。円キャリートレードが大きく積みあがっていただけに、ドル円、日本株への影響が特に大きかった。
では、これからどうなるのか?
(1) (2)がどうなるかということにかかっている。
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