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196 米 中小銀行の資金流出動向など

193 米 中小銀行の資金流出動向など の グラフ更新です。

米国経済で、今注目されることの一つは、
・3月10日にシリコン・バレー銀行(SVB)が破たん。
・SVBと似た体質をもつファースト・リパブリック・バンク(FRC)から巨額の預金流出が続き、資金繰りがつかなくなっている。市場では再び金融不安を引き起こしかねない事態に警戒が強まっている。
米地銀FRC株4割安 「公的管理の準備」 ロイター報道  - 日本経済新聞

以上から、
(1)中小銀行に金融不安が起きていないか、つまり、
 (A)資金流出(預金引き出し)が加速していないか?
 (B)FRBからの借入に頼っていないか?
(2)銀行は融資態度を厳しくし始めているようだが、銀行の貸し出し状況はどうなっているか?
が注目されている。

(1)中小銀行に金融不安が起きていないか、つまり、
 (A)資金流出(預金引き出し)が加速していないか?
大手行からかなりの資金流出があったが、中小行では僅か。
大手行からの資金流出はMMFなどへ資金が移動したということだろう。
銀行の預金金利はゼロに近いが、MMFや短期国債の利回りは4%後半である。銀行預金から資金流出が起きるのはやむをえない。しかし、それは金融不安による資金逃避ではない。

最後は4月19日(水)

 (B)FRBからの借入に頼っていないか?
FRBから金融機関への貸し付けはわずかに増加したが、銀行に信用不安が起きている様子はない(FRCは除く)。

最後は4月26日(水)


(2)銀行は融資態度を厳しくし始めているようだが、銀行の貸し出し状況はどうなっているか?
銀行の融資には、企業向け融資(C&Iローン、商工業向け融資)、不動産開発融資、住宅ローン、消費者向けローン(自動車ローン、クレジットカードローンなど)などがある。
中小銀行の融資残高の減少も止まっている。融資に積極的とは言えないが、信用状況の逼迫とまでは言えない状態。多少、米経済の重しとなっている程度か?




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