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518 米 2024年5月 雇用統計

Nonfarm Payroll Employment: Revisions between over-the-month estimates

予想をはるかに超えて非農業部門雇用者数(事業所調査)は伸びた。
前月比で、Fedは10‐15万人増が望ましいと思っていると思う、市場の予想は18.5万人くらいだったが、実際は27.2万人だった。

雇用統計には事業所調査(企業のデータを利用)と家計調査(家計へのアンケート)がある。給与などは前者で見ているが、失業率は後者で計っている。雇用者数(就業者数)については両方がある。但し、家計調査はブレが非常に大きく、前月比を見るのに適当でないとして、雇用者数は事業所調査データが主に見られる。

今回(5月データ)、事業所調査の非農業部門雇用者数は大きく伸びたが、家計調査では24.2万人の減少だった。

FRBの金融政策の目標は物価の安定(2%)と雇用の最大化(数値目標はない)。1980年以降はディスインフレが続いていたので、パンデミック前までは雇用の最大化(持続的最大化)が主な目標だった。しかし、今は違う。インフレ抑制が最優先の目標だ。
その為には、賃金の抑制(時給の前年比伸びが2.5%以下が望まれていると思う)が必要であり、その為には雇用市場が緩むことが必要だと考えられている。

雇用市場が緩むとはどういう状態かが不明だ。非農業部門雇用者前月比増加数で10~15万にんと思われるが、はっきりしない。雇用統計が適切に計測されているのかに疑問があるからだ(実際、事業所調査と家計調査で大きなギャップが生じている)。季節調整がうまくワークしているのかも疑問だ。


しかし、今は雇用者数の議論より、物価の安定がテーマになっている。

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