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371 米国の2大指標の一つPCE価格指数

現在のところ、米国の最重要指標は、
・コアPCE価格指数
  2%(勿論、安定的に):今はこれに注力している。
  コアCPIは速報性からPCEを占う指標として同様に重要である。
・雇用統計
  非農業部門雇用者前月比増加数が0~15万人、
  時給前年同月比増加率が2~3% 
  今は「最大化」よりも、賃金を抑制するほど、後退に陥らないほどの拡大が望まれている。

さて、そのPCE価格指数が発表された。

コア指数の前年同月比上昇率が2%がターゲットであるが、足元の状況として6カ月前比上昇率(年率)が注目されている。まずは、6カ月前比が2%にならないと始まらないからである。
11月のコアPCE価格指数6カ月前比上昇率(年率)は1.87%になった。このままいけば目標達成である。
大事なことは、ここで利下げ転換を急ぎ過ぎて、70年代のようにインフレ再燃を起こすようなことはあってはならないことである。

また、2%上昇が持続的になるようには、FRBはエネルギーと住宅を除くPCEサービス価格指数の上昇率が2%になることも必要だと考えているが、こちらは、6カ月前比で2.66%とまだ高い。


また、パウエル議長は最近は言わなくなったが、当初は長期的に2%増加ラインに乗っていることが重要だと言っていた。その当時は、利上げが遅れた言い訳に使っていたが、インフレマインドを醸成しないためにも重要かもしれない。今でも、そう思っているなら、2%ラインに戻すのは大変だ。2%未満の増加率をしばらく続ける必要がある。


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