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B'z at 日産スタジアム レポ

B'zを見てきました!!!!

自分にとって、音楽というものをちゃんと意識して聴くきっかけになったのがこのバンド。
見るのは2回目です。前回はちょうど5年前のPleasureツアーであるHINOTORIツアーの日産スタジアム公演でした。
それから早5年。配信ライブや対バンイベントなどを経て、またPleasureツアーの時期になり、ツアー発表と同時に迷わずチケットを買いました。

さて、自分が新横浜に到着したのは14:30頃。
同行者と合流して日産スタジアムへ向かいました。
道中、すでにかなりの人手だったのですが、スタジアムに着くとさらに多くの人が。
感覚的には大きいお祭りや花火大会みたいな感じ。スタジアムでライブをするというのはこういうことなんですね。
それでもグッズの列ははけるのが早く、グッズはサクッと買えました。
しかし、そこからフードエリアにたどり着くのに時間がかかり、結局ケバブを手にしたのは17時ごろ。
食べた後即ゲートへ。しかし、通過後に席が反対側のスタンドと判明。既に暑さで結構疲れている中、足を引き摺って西側の二階席へ。
結局、自分の席には開演30分くらい前に辿り着きました。

開演時間ちょうど、18時からアナウンスが流れ始め、そのまま映像がスタート。
B’zの過去作をオマージュした内容でした。歴史があるバンドはこういう演出が映えますね。
そしてライブは「LOVE PHANTOM」でスタート!!!!
「FIREBALL」がその後に続き、会場が温まったところで恒例のB’zのLIVE GYMにようこそ。いつも通り稲葉浩志(vo)と松本孝弘(gt)の掛け合いからでした。もはやこの流れも伝統芸能ですね。サラッとやられたりしたら困る。
そのMC明けは「RUN」!!!!!!!
旧友と荒野を駆け抜けるこの曲、実にPleasureツアーに合っていました。
その後も「恋心」や「イチブトゼンブ」(一番はアコースティックアレンジ)と続き、リズム隊のセッションからシームレスに「NATIVE DANCE」。この曲もしばらく演っている印象。一時期のレア曲枠で終わらせないんですね。
ここからも名曲の嵐。「もう一度キスしたかった」、「CALLING」、「太陽のKOMACHI ANGEL」、「LADY NAVIGATION」ともの凄い勢い。
「LADY NAVIGATION」は松本のリフからスタート。音源だとあんなにハードな印象がなかったので一瞬何の曲だか思い出せませんでした。でも曲が始まると確かにあのリフが効いている。裏拍を織り交ぜたキャッチーなリズムがポップなメロディーに良く絡んでいて、改めて松本孝弘というギタリストの技に唸らされました。
ここで一旦メンバーがはけて休憩タイム。ステージのスクリーンには過去曲のMVがメドレー形式で次々と流されていました。
再び場内の照明が落とされると、なにやらステージの一角がスポットライトで照らされていました。そこにはバーカウンター風のセットがぽつんと。稲葉と松本がそこの椅子に腰掛け、MCからの「BIG」で再開。
その後はバンド紹介からの「JAP THE RIPPER」(今回は本当にレア曲が多い)。そして「YES YES YES」では稲葉がステージを降り、アリーナを一周しながら歌唱。彼の年齢やこの日の気温などなかなか厳しい条件の中、ほぼ息を切らさずに歌い上げていました。
「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」ののち、MCを挟み始まったのは「Ultra Soul」。B’zファンは「Ultra Soul」でむしろ冷めると言われるけれど、なんだかんだ大盛り上がりだなあと思っていたら、中盤で突然違うリフが。そう、何と途中で「Bad Communication」を挟み込んできました。これには自分もブチ上がり、気づいたら熱唱していました。最後はまた「Ultra Soul」に戻り、ウルトラソウ!の連発でここは終了。
続く「IT’S SHOWTIME」、「君の中で踊りたい2023」、「兵、走る」で本編は締め。
アンコールは「STARS」と「Pleasure 2023 人生の快楽」。
「STARS」ではオーディエンスにライトをつけたスマホを振らせる粋な演出も。7万人のスマホがそれこそ一つ一つの星のようで、ステージから見るとさぞかし綺麗なんだろうなーと思いました。

さて、まず今回感じたのはオーディエンスの多さですね。そもそもワンマンライブで7万人、というのは国内でも最大の規模であり、そのスケール感は凄まじかったです。
そもそも新横浜に着いた時からB’z一色でしたし、スタジアムの周りは人、人、人。
フェスだとこれくらいの規模のものもありますが、やはり一体感が違うんですよね。老若男女(このファン層の広さもまた興味深い)総じてB’zのグッズを身につけてスタジアムに向かっている光景から、既にパワーを感じました。
しかし、この数の本領が発揮されたのはやはりライブ本番。アナウンスが消え、客電が落ちたと同時に大歓声と拍手。その音量は、SEはおろかライブ本番での出音さえかき消すほど。耳栓が必要ないどころか、ステージの音が聴きにくいライブは初めてでした。
観客一人一人の熱量は平均的だったと思うのですが、やはり数はモノを言いますね。

そして肝心のバンド自体の感想なんですが…ボーカルとしての稲葉浩志の仕事っぷりがトップレベルでした。
序盤は肩慣らしをしながら、といった感じもありましたが、中盤から徐々に本領を発揮。前述した「YES YES YES」でのパフォーマンスや、肉声をスタジアムの奥まで届けるなど、パワー系ボーカリストとして完璧なパフォーマンスでした。
シャウトもガンガン出してましたし、とても50代だとは思えないステージングでしたね。ピッチもかなり正確。そして全体的に声のコントロールが絶妙で、全編通して物足りなさを全く感じさせない歌声でした。きっと歌いにくいパートやミスなども合ったりするのでしょうが、それをカバーするのもかなり上手いのでしょう。日本を代表するボーカリストの実力を目の当たりにしました。
一方、松本孝弘は割と自由に弾いているなという印象。まあ、後述するようにバンドとしてのアレンジが多かったので、それもあるのでしょう。しかし、それでもギターソロのフリーダムさはすごい。ここで速弾きが…というところでそうでもなかったり(笑)。まあ引き倒すのが今の松本のトレンドではないんだろうなーとは思っていたし、そもそもそういうシュレッド的なプレイで売ってるタイプでもないし。
むしろリフの方が聞き応えありました。前述した「LADY NAVIGATION」もそうだし、初期の曲はギターが抑えられたミックスで音源化されているパターンが多いため、生で見ると重圧がふんだんに感じられるんですよね。その上松本自体ブルース〜ハードロックの影響下にあるギタリストなので、彼のフレーズからはその匂いがしっかり漂っているし…。そういった意味ではメタラー的にも満足しました。あ、あとコーラスやMCで割と肉声が聞けたのも嬉しかったです。てかもっと喋ってほしいですね。初期の映像なんかを見ると結構喋ってるし、元々おしゃべりなタイプらしいですし。まあステージでは坦々とギターを弾くに努める、というのもB’zのギタリストとしての松本孝弘だとは思いますが。ジレンマです。

今回、自分としてはサポートメンバーの交代も気になる要素でした。前回見た時はドラムにシェーン・ガラース、ベースにバリー・スパークス、ギターに大賀好修、キーボードに増田隆宣という編成。ギターに大賀が参加してから7年、それ以外のメンバーはおよそ15年ほど固定だったこの編成、自分にとってはこれがB’zのサポートメンバーでした。そのため、HINOTORIツアーではこのサポートメンバーを目撃できたことも一つ嬉しい要素では合ったのですが…なんと2019年にまさかのサポメン刷新。そこからもう一度メンバー変更を経て今のメンバーとなりました。
その現編成、一体どんなもんじゃと思っていましたが、さすがはB’z、サポートメンバーもしっかりフィットしていました。
全体的な印象としては、埋もれることなく、かといって出過ぎることもなく、”支えて”いるなといったもの。これが今回のセトリと非常にマッチしていました。
特にリズム隊がシェーン&バリーのコンビとの違いがよく出ていました。前任者はとにかくパワフルで00年代後半のハードロック路線と相性がよかったんですよね。一方、清(Ba)と青山英樹(Dr)はよりポップスやファンクによったプレイが巧みな印象。それによって90年代のナンバーとの相性が良い。リズム隊セッションからの「Native Dance」なんて正にそれを象徴する一幕でしょう。その場面にとどまらず、清のプレイは要所要所で前に出て、メリハリをつける存在となっていました。ソロパートでのスラップを交えたフレーズには痺れましたね。ドラムが一歩引いてバンド全体を支えていただけに、ベースが随所で存在感があったことでバンドらしさも演出できていたのではないかと思います。

この豪華なメンバーによるそれぞれの曲のアレンジも、今回のライブの大きなポイントでした。前述した「Native Dance」や「LADY NAVIGATION」、「イチブトゼンブ」など、楽器隊のフレーズから曲中になだれ込むように入っていくアレンジが多く、バンド編成ならではの魅力が生かされていました。音源だと集合体としての音でしか聴くことができないわけですが、現場で、しかもこのようなアレンジを加えられていると、やはり個々の楽器の存在を強く感じました。熟練のミュージシャンばかりが集まっているということもによる違和感ない展開にも、何だか巨大な生き物のような、確かな存在感を感じましたね。”ユニット”として捉えられがちなB’zですが、こう見るとしっかりバンドなんですよねえ。メドレー形式の「Ultra Soul」〜「Bad Communication」〜「Ultra Soul」なんか最高でした。

しかしバンドとしてのクオリティーが高いのも事実ですが、セトリの充実度もまた事実。Pleasureツアーの趣旨を考えればまあ妥当ですが、過去のシングル曲メインのセトリということで、ほぼヒット曲。それは、B’zをあまりよく知らない人を連れてきても半分くらいは口ずさめるのではというほど。事実、どの曲が始まってもオーディエンスの熱が急上昇するのを感じました。
選曲自体も巧みではありますが、まずここまでヒット曲を持っているのが彼らのレベルの違いを表していますよね。もちろんここまで売れたから日産スタジアムで単独ライブなんてものが行えているわけですが。それでも、ここまでオーディエンスの熱量を上げるセットリストなんてなかなか組めませんし、それを可能とするバンドのクオリティーに改めて驚かされました。
まあ、個人的には00年代の曲をもう少しやってほしかったですが…。「衝動」とか「SUPER LOVE SONG」とか「愛のバクダン」とか…。

そして最後に、スタジアムという規模を生かしたド派手な演出。まあ正直、バイクが飛んだりデカいブラジャーを掲げていた頃よりは落ち着いたステージセットだったと思います。大きな仕掛けという意味では中盤で現れた稲葉と松本の巨大なイラストくらいでしたし。それでも、じゃあ地味なライブだったかというとそういうわけではなく。特に映像。個々の凝りようはなかなか。特筆すべきはやはりオープニングムービーでしょう。過去のB’zのアルバムジャケットを組み合わせたような映像で、次々と色々な場面が映し出されていきました。Pleasureの裏ジャケの路地からTreasureのパブのシーンに移ったり、そうかと思えばMAGICのジャケットになったり…と目まぐるしく移りゆくシーンにオーディエンスは大興奮。初期のロゴでおや?と思わせてからHighway Xまで怒涛の数分間でした。この他にも幕間のVTRもしっかり組まれていましたし、ショーとしてのライブをしっかり意識していることがよく伝わりました。その点では、B’zは日本を代表するロックバンドというだけでなく、日本で一番CDを売り上げたポピュラー音楽のアーティストであるということが腑に落ちました。パイロや終盤に打ち上がった花火もそうですが、彼らのLIVE GYMはロックショーなんですよね。その魅せ方が何とも上手いなあと感じました。

パイロの熱を久々に肌で感じたライブでした。B’z、最高。

次のライブは今の所11/3のNEX FEST!!!!

せーのっ、おつかれ~~~~~~~

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