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ネットワークビジネスにハマって一家離散した話⑦ ~現実は小説より奇なり~

この物語はフィクションだったと願いたい作者の記憶をここに綴る2015年の物語である。

ケアマネ介護福祉士のブログ
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第7章~計画~

問題はどうやってこの借金を返すかと、今後どうやって生活を立て直すかが誰からも発せられないこの無駄な状況だ…。

早く帰りたい私はどうにかこの状況を打開しないといけないだろう…。

仕方ないので、会話の口火を切る。

『もうこの借金は返せないよね?今後どうするの?』

とても長い沈黙が流れる…。

1秒という時間が待っていると長いのか…。

それとも1秒を長く感じるくらい重たいだけなのか…。

もしくは精神と時の部屋にでも閉じ込められているのか?


この長い沈黙を切り裂くのは私しかいないらしい。

『借金とその他もろもろを考えるともうどうしようもないって程の金額じゃないけど、今の生活には戻れないよ?』

『今の借金額と金利をを計算すると普通に働いたら実家でおんぼろの車に乗って毎日仕事以外どこにもいかなくて15年くらいかかるけど?その勇気あるの?』

『高い勉強代だと思うにはちょっと長い期間だけど…。』

話ながら株の損失で自己破産が出来るかを入念に調べる。

どうやら可能なようだ…。

『35歳まで借金返済に人生かけて、この田舎で過ごしたらもう結婚とかは不可能だし、そのあとも一人で生きていく覚悟をつけられるか?』

『もしくは40歳くらいから都会に出るか?ちょっと考えてみて?』

その勇気が20歳そこそこにあるわけがないのは承知の上。

そしてこの弟の両親はそんな可哀そうなことをさせまいと口をはさんでくるだろう…。

次々無慈悲な事を捲し立てるように浴びせているとついに両親が口を開く。

『そんなのあまりにも可哀そうだろう…。』

かかった。

私としてはココで簡単に借金を肩代わりしてもどうせまた簡単に借金を作ってしまうんだろうなと思うからいっそ自己破産の方がいいとまで思っているのだが、ここでわざわざ火に油を注ぐこともないだろう。

このまま両親が肩代わりという話になって一時的には解決するだろう…。

まあ二度、三度同じことが起きるだろうけれど…。

『姉として弟を助けようとは思わないのか?』


何を言っているのか全く分からない発言が飛んできた…。
ここから元々人とは違う構造だった人生の歯車が更に大きく狂う。


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