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ネットワークビジネスにハマって一家離散した話⑤ ~現実は小説より奇なり~

この物語はフィクションだったと願いたい作者の記憶をここに綴る2015年の物語である。

ケアマネ介護福祉士のブログ
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第5章 交渉

プリン頭の話は要領を得ず、こちらから提案をまとめて要約する羽目になる。

もう素直に大男からの連絡を見せてくれと言いたくなるほど…。

プリン頭の口から出た提案はこうだ…。

①次の住処が無ければこちらも急に引っ越せない

②だがお金も仕事もない

③次のアパートを借りることは仕事もしていないしほぼ不可能だろう

④だが金銭的に支払いはしばらく心配ないから名義の変更をそちらで行ってくれないか?

⑤出ていかない限り弟が借り続ける義務が発生するだろう

たどたどしい内容だったがそんな所だろう…。


あちらにあまりにも好条件すぎる…。

大男もやや浅はかなのだろう…。

やはり20歳そこそこの若者集団なのだろう…。

知恵があるふりをしても経験がない…。

素直にプリン頭へ伝える。

①借り換えというが敷金礼金は発生するであろうこと。

②不動産仲介業者にそれが可能かを判断してもらう事。

③新たに契約を結ぶのだから審査も入るし保証料もかかる事

④こちらはもう東京に戻らせるつもりはないため、遅くとも2か月後には引き払う事

素直に伝える。

大男からの連絡が無いからだろう…。

終始無言で過ごす…。

大男からもいいアイデアがないだろう…。

もうここにいる必要はない…。

明らかな弟の荷物や貴重品だけを父に持たせ、私は岐路につくことにする…。

長かった…。

岐路

弟が帰ってくるまで張り込むつもりもなかったわけでないのが災いした…。

帰りのチケットはあえてとっていない…。

既に新幹線はチケットが取れなかった。

泣きっ面に蜂とはこのことなのだろうか…。

各駅停車の電車に乗って何も考えずに揺られて眠りにつきたいくらいだが、乗り換えに次ぐ乗り換えで眠る事さえも許されない…。

やっとの思いで我が家についた途端に一日家を空っぽにしたツケが台所を待っていたのはまた別の話…。

やっとの想いで台所を片付け、実家へ行かなければならないことを家族へ伝える。

家族全員が反対している中ではあったが、一秒でも早く決着をつけて実家をお暇したいという想いがある為車で行くことを伝える。

一番の希望は日帰りで帰るのが目標だと伝え、日程と荷造りを始めるがとても気持ちが重かったのは仕方のない事である。



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