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【小説】城塚翡翠だけじゃない。相沢沙呼作品の蠱惑的なヒロインたち

人気作家の相沢沙呼さん。
昨年は、medium 霊媒探偵城塚翡翠・invert 城塚翡翠倒叙集を原作とした
ドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」シリーズが公開され、多くの視聴者を巧妙な罠に陥れた事は記憶に新しいです。

本作品は推理のロジックや人物の心理描写も魅力の一つですが、なんといってもヒロインである城塚翡翠のキャラクターこそが、シリーズの人気を爆発させた要因だと思います。

ドラマでは女優・清原 果耶さんが演じたこのキャラクターは、傍から見れば
頭の中がお花畑のゆるふわお嬢様といった感じで、何にでも「~さん」(うっかりさん、偶然さんなど…)を付けるところなんかは、女子から嫌われる女子の代表でしょう。
何もないところでよく躓くあたりも、あざといアピールと捉われるかもしれません。それでいて抜群に見た目は良いときたもんですから、もし実在したらすぐに嫉妬と批判でSNSが炎上しそうな女性だと感じます。

しかし可憐な不思議ちゃんは表の姿。本当の彼女は…(以後は作品のネタバレになるため本記事では触れません)

ところで他の相沢作品には、城塚翡翠に劣らない魅力を持つヒロインが登場します。今回はその中から2人をピックアップしてご紹介。

①廃墟に潜む魔女?:マツリカ

「登場作品」
・マツリカ・マジョルカ
・マツリカ・マハリタ
・マツリカ・マトリョシカ

主人公の柴山君が通う学校、その近くにある廃墟に住む謎の美女。
年齢不詳、なぜ廃墟にいるのかも不明。全てが不可思議な存在。
城塚翡翠はまだ特殊な人間という括りですが、マツリカはもはや怪異に近い存在に思えてきます。
魔女なのか、人間なのか、はたまた幻か…
柴山君を柴犬呼ばわりして、主従関係を築かせる辺りはかなりサディスティックな性格で、相沢作品のヒロインの中でも危険度が高めです。

②クールな高校生手品師:酉乃初

「登場作品」
・午前零時のサンドリヨン
・ロートケプシェン、こっちにおいで

酉乃初は女子高生で、かつ凄腕のマジシャンでもあります。
作中で様々なマジックの手法が描写されていますが、これは作者である相沢さん自身がマジックを得意とする点が大きいのでしょう。
マジックバーで働く彼女は、その頭脳と推理力を活かして日常の謎を華麗に解決していきます。
城塚翡翠シリーズのような大規模なミステリーではない分、非常にライトで読みやすい作品です。

ご紹介した2人以外にも魅力的なヒロインは存在しますし、城塚翡翠シリーズでいうとサブヒロインの真も物語で重要な役割を担っています。
ドラマから相沢作品に興味を持った方はぜひ、怪しくも美しいヒロインたちと共にミステリーの世界へ飛び込みましょう!

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