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3/17 偽義経冥界歌をみた

偽義経冥界歌をみましたINフェスティバルホール。いや~~長ぇ!!面白い!!いや長い!!!面白~~~~~~~~~~!!!って感じでいかんせん長いんだけどメチャメチャ面白かったよ(ここまで長いと面白いしかいってない)

あらすじ

奥州の藤原家に匿われていた源義経(メチャメチャ馬鹿のごんたくれ)が弟の中山優馬をボコボコにしていたので蹴飛ばしたらうっかり義経を殺してしまった生田斗真は偽義経になって平家を滅ぼしたり陰謀にはまったりゾンビと戦ったりする

1幕体感10分2幕体感3時間でした。実際の公演時間は1幕95分2幕105分で200分なのでトントンですね!いや長ぇ~~~よ!でも面白いんですよ!!!確かに冗長さも感じるし実際長いんだけど200分一度も集中を切らさずみれたのはすごい。芝居の小気味のよさとブチ上がり必至の展開の連続で飽きずに観られる。この引き込む力は流石だな~!

この作品に限らずだけど、私が今までみた新感線の作品って「ハーメルンのバイオリン弾き」みたいだなって思う。物語じゃなくて手法が似てて、シリアスとギャグがくるくる切り替わるのに全部つながってるの。マンガだと、ギャグパートだと何しても問題にならないことが多いじゃないですか。流血してても次のコマでは涼しい顔に戻ってて、崖から落ちても次のページで戻ってきてる。ハーメルンのバイオリン弾きはそうじゃなくて、ギャグで負った傷が痛んでシリアスな場面で戦えないときもあるし、ギャグででてきたアイテムでダンジョンの難関を抜けることもある。シリアスもギャグも繋がっていて、すべてのシーンが現実だからおかしいのに真剣。しょっぱいのと甘いのを交互に食べれるから飽きずにえんえんと食べられちゃう。新感線もこの感じ。私はハーメルンのバイオリン弾きが大好きでこの感じになじんでいるから新感線の作品が好きなんだなぁと改めて思いました。

で、本編。この物語の主人公はめちゃくちゃなんとなく生きている。憎しみもなければ怒りもないし、野心もない。うっかり義経を殺してしまい、流されるままに義経になって戦を楽しんでいる間に平家を滅ぼし、また流されていった先で大変な目にあっていく。かなり動物的な感覚の持ち主でとてもかわいい人物なのだけどメチャメチャ主体性が薄い。それも主人公適正っていうかよくあることなので特に問題にせずずっとみていたんだけど、この物語は後半で主人公のそういう「なんとなく」なところに切り込んでいく。最強主人公によるストレートでわかりやすく楽しい勧善懲悪ものかと思いきや、途中で「迷い」が生まれてそれが主人公の致命的な弱点になる。こういう弱さを描いて弱さと向き合っていくところがメッチャ現代って感じがしたな。

ラストは圧倒的な光に包まれて終わるんだけど、観終わったあと「夏草や兵どもが夢のあと」と一句詠みたくなるような寂しさ…というか恋しさも残ったりする作品でした。うーんめっちゃ百合だったな…。急に何?って感じだけど二組の百合がいるんですよね。もし次みることがあったら絶対にこの二組を注視したい…(急に何?)

これは帰り道のきれいだった川!写真が下手!

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