スプリンクラ―のように感想が湧き上がるぅぅ
A
2024年になって1ヶ月が経過しました。仕事に押しつぶされております。やはりエンタメの感性が鈍くなっているのを実感して危機感を募らずにはいられません。そんな中で今回は以前からオススメされておりましたが時間がなく先延ばししていた今作品。国際便の長いフライト中に見ました。おすすめされていただけあってとても良い映画体験でした。映画に没頭している間によくわからない外国人が自分の席の横3席を占領して爆睡していたのだけは誤算でした。
感想
設定としては思春期の少年少女がひょんなことから出会い、親睦を深め、恋に落ちていく。類似作品を言い出したらキリがないぐらいには使い古された展開です。それでも今作品はセリフではなく画面で見せるのが上手くかったです。自分的に好きな見せ方でした。
1番印象的なのはあぜ道のシーンです。タイヤで草がはげた2つの道がチェリーとスマイルの距離感を上手く表しているように感じます。レコード探しの後、同じ道を歩くことで親密さを表現し、引越しで決別する事実を聞いて先に帰るスマイルはもう片方の道を歩く演出は切なかったです。あぁぁ、、、と声が出そうになりました。他にはダイジェストの使い方。チェリーとスマイルが知り合うまでを長めに見せることで時間の対比を作って知り合ってからは急速に仲を深めたのを伝えたかったように感じました。こういう感じでずっとセンスが好きでした。やっぱりセンスが当たっている作品はずっと見とけます。
個人的にはぐっときたのはチェリーもスマイルをヘッドホンとマスクを完全に外すことはなかった点です。2人によってヘッドホンとマスクは己のコンプレックスのメタファーだと思うのですが、最終的にそのメタファーと決別するのがよくある展開に感じます。しかし、この作品はクライマックスでもチェリーは首にかけ、スマイルは顎マスクで完全に外してはいないところからコンプレックスを脱却するのではなく、受け入れて共存していこうという優しいメッセージが入っているように感じました。
PS.スマイルは最後は外していました。すいません。。。
航空機の中というしんどい環境でしたが、大満足の映画体験でした。このレビューを書いている間に3席占領外国人がイビキをしはじめました。サイダーというよりスプリンクラーのように湧き上がっています。
イビキかき
三席占領
不平等
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?