磁器と出会い、ろくろを挽き、ビールを飲む。―陶芸家・柏木円さんに聞く、伊賀での生活と仕事の話
料理をしていると、塩を入れすぎてしまうことがある。「もっと」という気持ちが前のめりになって、ドバッと入れてしまい、あちゃーとなることが多い。いっぽうで薄味にすると、物足りなく感じる。「素材の良さを引き出す」最上級のところで止めるのは難しいなぁと、台所に立つたびに思う。
それは、うつわの世界にも言えることで。
主張しすぎず、料理が映えるように。
しかし、料理に負けないうつわを。
伊賀の陶芸家、柏木円(かしわぎまどか)さんがつくるうつわは無色透明に近い。主張が少なくて、パッ