優しさってなんだと思う？
僕が幼い頃に出会った、優しさの定義について考え直すきっかけになった曲があります。BUMP OF CHICKEN の 'ひとりごと' という曲です。この曲の詞を書かれた藤原基央さん本人は、以下のように語っていました。
本当に親切な行為とか、自分がいま こう言えば相手が喜んでくれるだろうな、こういう風な態度を取れば、こういう風な行動を取れば、相手が喜んでくれるんだろうなっていうのは、みんな大体分かるでしょ？
'偽善' って言葉についてもすごく考えたりして、偽善者って言葉あるじゃないですか？良く思われたくて、良い事して、、みたいなね？
本当に相手を思っての行動ではなく、自己利益のために、そういう下心が見え隠れするようなことを '偽善' って言うのかな。そう考えると、確かにそれはちょっと汚ない気もするなあとも思ったんですけど。
でも例えばそれが貧しい国への寄付したお金だったとしたら、偽善だろうがなんだろうが、そのお金で救われてる命があるのは圧倒的な事実なんだろうなあと。そしたらなんか '偽善' とか馬鹿馬鹿しいなあって、偽善者でもいいんじゃないかなあ。
「はい、僕は偽善者なんでえ！お金を配りに来たんで僕のことを称えてくださいねえ！」みたいなね。
そういうのだったら結構気持ちが良く取ってもらえるのかなあ。
逆に自衛行為としてみんなに鼻について取られたりするのかなあ。
'偽善' っていう言葉がまかり通るにようにするにはどうしたらいいのか ということと、 偽善じゃない、「偽」がつかない善行(?)はあるのかどうかって、色々考えたりしてました。
そういう行為が全て '偽善' なのであれば、世の中にはじゃあ偽善しかないなあ！って思っちゃって。(笑) そこにたどり着いて。
あれも偽善だし、これも偽善だし、、どれもこれも偽善で。
あの子が彼に向けた気持ちも '偽善' で、あいつが あの可愛子ちゃんに向けてる気持ちも全部 '偽善' で、ああ偽善しかないなあ世の中には。
でもそれでいいんじゃないっていう気もします。
優しさに設計図があって、それに基づいて、優しさという '現象' を見ましょうみたいなことだったらそれは '偽善' でしょ？だって、ねえ？
世の中の全員が偽善者で僕はいいと思いますよ。
「偽りの善行」って書くけど、善悪もよく分からないですしね。
'偽善' も言い換えれば、エゴってことでしょ？自己利益主義というか。
エゴのどこが悪いんだか、むしろもうエゴしか信じられないじゃないかって
思うんですけどね。
とは言え、僕だって優しいなと思う人はいっぱいいます。
例えば家族だって優しいし友達も優しい人いっぱいいるし、みんな優しいなって思いますけど。きっとそれはみんな気付いていないことで、優しくありたいでしょ？なるべくなら、ねえ。わざわざ冷たくするよりは大体の人が優しくありたいなあと、、思ってるんじゃないですかねえ、うん。
そうありたいと思って取る行動と、無意識的に取ってる行動ってあると思うんですけど、僕が周りの人たちを優しいと思う時は、、前者じゃない、と思う、きっと。本当にその人の気づかないところで、うわあ優しいやつだなあって、思ってますね。
偶然生まれるんですよね、そういうのは本当に。 '現象' なんですよ。はい。人為的なものじゃないんだ、人工物じゃない。まあでも必ず人間が起こした何かによって、エフェクトによって生まれることだと思うから、まあそういう意味では人為的かもしれない、人工的なものかもしれないけど作為的には作れないというか。
ふふふ(笑)
なんでしょうね。オーロラとか見たことない*けど、そういう感じなんじゃないですか？あれも '現象' でしょ？わああってなるでしょ、きっと。
あのレベルのものだと思いますよ、もしかしたらそれ以上のね。
そのために何かをした人なんてきっと誰もいないんだけど、そのために行われた行為なんてきっと何もないんだけど。
蝶々が向こう側で羽ばたいたらこっち側で台風が起こる、みたいな話もあるけど、別に蝶々だって台風起こすつもりでやってるわけじゃないでしょ？
それくらいの何かがあった程度だと思いますきっと。
でも出会ってしまうときがあるんですねえ、そういうのにねえ。
わああってなりますよ、はい。それはもうそうですよ。うん。
みんなさあ、ほら、誕生日プレゼントとか、あげたりするでしょ？
友達とかさ、家族とかさ、彼女とか彼氏とかいるんだったらそういう人にさ、あげたりするでしょ？やっぱさ、もちろんその人が喜んでほしいからあげるだろうけど、喜んでほしいわけでしょ？
やっぱ自分が一番嬉しいじゃん、喜んでもらえたらさあ。
自分が喜びたいんじゃん。自分のためじゃん？ねえ。
誕生日プレゼントあげるのもさ、クリスマスプレゼントあげるのもさ。
嬉しい顔が見たいからじゃん、自分が。
エゴイストなわけじゃん。 'エゴ' なわけじゃん、発端はさ。
下心のある優しさが、下心のある善行、下心のある行為が偽善なのであれば、もう世の中偽善者だらけだけど、なにも偽ってないと思うんですよね、そこは。
そういう行為が、「ああこの人は自分のために、俺に向けて何かを発信してくれてるんだ」っていうのが、一番嬉しいです。はい。
*2008/12/11時点