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日本人が知らない幸福
【著 者】 武永 賢
【発行所】 新潮新書
2009年 9月20日 発行
【表紙の折り返しより】
わたしはボートピープルだったー。サイゴンに生まれ、7回の亡命失敗の後に合法難民として日本に移住。その後、言葉の壁や経済的苦境を乗り越えて医師となった著者の目に、日本はどう映っているのか。蛇口をひねれば水か出てくる、親子が一緒に暮らせる、健康保険が存在している・・・日本には私たちが気付いていない数多くの幸福がある。波乱に満ちた人生を送ってきた茶者が日本を見つめる、優しくそして鋭い眼差し。
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ちょっと古い本で、大震災や災害が多発している今、水や自然の大切さ、普通でいられることの大切さを実感している方が多いですが、図書館で目に止まったので読みました。
本書はベトナムから7回亡命を試みた経験のある著書が、
・蛇口をひねれば常にきれいな水がでること
・トイレの水まできれいであること
・塾に通えること
・税金が払えること ・・・etc
日常のちょっとしたことや、できればさけたい苦しみや、税金の支払いまでもがも実はとても尊く、幸福であるということを改めて教えてくれる。
ジャングルの土地を譲ってもらったお父さんは、そこを開拓するためにジャングルで暮らすことになる。お父さんは喘息持ちのため、クスリもなく湿度の高いジャングルで暮らしは、さらに状態を悪化させた。
そんなお父さんを見守り手助けしていたお姉さんに、家族なのに過酷な生活を強いられることになった当時のことを聞くと、
「一つのカボチャの木からできる実を見ればわかるでしょう。すべての実が形お、色も、成長する速度も異なる。同じであることを要求すること自体が自然の摂理を理解していない証拠なのよ」
と、ジャングルに行く前、10代の頃に話していたことと全くかわらない、とても深い言葉だった。
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つい、当たり前にあるものへの感謝を忘れてしまうことがある。
でも、当たり前にあることが当たり前ではない。
あること、できいることへの感謝をもっと深めていくことで、より大切なことが見えてくる。
そして、たとえ家族でも同じではない。自分がより過酷な状況であったとしてもそれが「自然の摂理」として受容することで、より輝ける自分になれる。
より輝き、強くいきていくために、意識し心掛けていきたい。
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今日もお付き合いいただきありがとうございました。
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