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路上の死骸だけがリアル 路上の死骸がなくなっている帰り 歩く鳩を目で追わない くどい見た…
昼のシャワーのみずがきらきら 昼寝のうしろめたさを薄い頭痛のせいにして 部屋の電気で昼寝…
ピアノなどない無人駅に降りる ギターを弾ける人かもしれない カスタネットで指を挟んでみる…
ティッシュ箱にメモひとつ まっさらなペン売り場の試し書き ペン売り場の試し書きが若い 文…
窓の内は段ボールの茶色 バーコード探し回す箱 ケーキの箱白いスクランブル交差点 ティッシ…
時代時代で馬鹿だった 時代劇をなんとなくみてうすく面白い 傘を打つ雨音は変わらない 古本…
小銭の都合で転がってゆく 店員が見やすいように並べる 1円は今日も軽い 硬貨を入れなおす指やさし 労働の手に小銭がにおう 百円偽物のように眩しい プラスチックの募金箱の底が見える 10円で描いた円がひとつあるのです 昂ぶってゲーセンの両替機 以上です。
二台に分かれもう一台のほうが楽しそう(車) 親が動かすマリオ(親) 雨宿りのためアンティーク…
フェンスをのぼる年じゃない しめったはだしののぼり棒 ストローをのぼるのは薄い麦茶 縁石…
パンタグラフに火花散って今日もひとり 火がでかいライターを貸してくれた 気球の火に目が向…
汚れた電球を置く 優等生の机に卒業生が掘った穴 ちぐはぐな椅子に座る 回る5円は落ちるだ…
未明の誰もいない信号を守る 誰かが憶えておくだろう 約束の時間過ぎた街となる 約束果たす…
レジ上の折り鶴を見る 受験の日のコンビニ 巨体にローソンの服 レジ前の西日がきつい 帰り…
IKKOが若い ブックリサイクルの催しは盛況で何度か人の入れ替えがあり最初はきれいに並んでいた本も乱れはじめる、広いテーブルに背表紙が天を向くように敷き詰められた本の上に誰か持ち帰る途中で気が変わったのか打ち捨てられているのは正方形のメイク術の本、表紙のIKKOが若かった。
