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ラスボスが高人さんで困ってます!23

月が浮かぶ夏の夜。
事が全て終わり、俺を抱いたままふわりと港に降り立ったチュン太は村人のところまで歩み寄る。

「長は無事か!?」
「良かった、准太が長を連れ帰ったぞ!」
村人らは駆け寄ってくる。俺の安否を心配しているようだった。
「長……俺ら何もできなかった。不甲斐なくて面目ねぇ……!」
全員が俺が帰ってきた事に安堵し、悔しげに謝罪する者までいる。

大丈夫だと言葉にしたくても、声が出ない。

「長は命に関わる事はありません。皆さんの方は大丈夫ですか?」
チュン太は俺の代わりに説明をしてくれ、聴きたい事を聞いてくれる。

「ああ、准太が煙を吹き飛ばしてくれたおかげで俺たちは一刻ほどでみんな回復できた。」

「そうですか、良かった。商船の方は全て片付けてきました。あの商船団体はこの土地に来ていないという事で他言無用でお願い致します。変に他国を刺激しないに越した事はありません。」
チュン太がそう言うと、村の者達は皆頷いてくれる。

「わかった。そう通達しておこう。」

「では、長は暫く休息が必要なので、学舎もしばらくおやすみさせて下さい。見ての通り声も出ませんので回復までは……。」

「わかった。准太、くれぐれも長を頼んだ。」
「はい。お任せください。」
チュン太はにこりと笑うと俺を抱いたまま、家路についた。
道の脇からリィンリィンと虫の声がする。秋も近くなってきた昨今は夜風が肌寒い。
チュン太はずぶ濡れだったにも関わらず、港に降りる頃には着物がすっかり乾いていた。彼が成長したのか、風の精霊が気を利かせたのかは分からない。村を覆い尽くす香を吹き飛ばすほどの大風をお越し、海では水、風、雷の精霊を広範囲で一度に使っていたにも関わらず、チュン太はケロリとしている。魔法自体のエネルギーは精霊のものだが、それを制御するのはコイツ自身の魔力と技量だ。こいつの魔力量と成長の速さには驚くばかりだ。

じゃり、じゃりと、道をふむ下駄の音と、虫の声だけ、俺とチュン太以外のに人の気配は無くなっていた。

すると、チュン太がポツリポツリと話し始める。
「……あの時、何で俺は貴方を信じてしまったんでしょうね……。話が通じる相手じゃないって知ってたのに……。」

俺はチュン太を見上げる。月明かりに照らされる彼はこちらを見る事なく独り言のように喋る。

「貴方なら、アイツらをどうにか出来るとでも思ったんですかね。勝手に信じて貴方を危険に晒して自分の甘さに反吐が出る。はは。」
自嘲するように笑う。ただ真っ直ぐ前だけを見て。見た事のない顔。見た事のない態度。

俺は聞いている事しかできない。俺はこいつの信頼を裏切ったのか。落ち込むように下を向く。

俺だってこんな事になるなんて思いもしなかった。
あの場で追い返すなんて出来るわけなかった。

「…………あぅっ……あぁっ」
ほんの少し出る様になった声を搾り出して抗議しようとするがうまく喋れない。
むっとしてチュン太を見るとチラリと俺を見てくる。

「何か言いたいみたいですけど。反省はしてないみたいですね。」
見下ろす目が冷たくてビクリと身体が強張るが、負けずに見返す。
その態度に、呆れたように溜息を吐くと、またいく先を見つめた。
「はぁ。……ダメだな。分かってない。」

家に帰り着くと、カラカラと玄関の扉を開けて中に入る。真っ暗な家の中を迷う事なく寝室へと連れられていく。

ゆっくりと布団に寝かされると、マントを脱がせ、下の拘束着の紐を解いていく。
「こんなもの着せられて……なす術もなく人間に連れて行かれたんですよ?分かってますか?」

俺は目を逸らしてチュン太を見ない。
コイツに俺の気持ちなんか分からない。ずっと1人でこの土地を守ってきた俺の気持ちなんてわからない。

すると、俺の頭の左右に手を付き、怒りをぶつけるように畳をダンッと殴る。
俺はビクリとしてチュン太を見上げた。彼は冷ややかな怒りを俺に向ける。

「貴方は何も分かってない。貴方が犠牲になる事で救われる命など無いんです。貴方は龍王だ。長という呼び方に逃げてはいるが、間違いなく貴方はこの国の現龍王なんです。貴方が最後の要なのに、貴方自身が命を削ってどうするんですか。貴方は簡単に命を危険に晒していい人じゃない。自覚してください。」

チュン太は正論を言ってるのは分かる。けれど、他にどうすればいいんだ?国に住む者を犠牲にして逃げろってのか?
それこそ本末転倒だろうが!

俺はチュン太を睨みつける。
お前に俺の何がわかるんだよ。

その姿を見て、チュン太は、また溜息を漏らす。
拘束着を脱がされ、いつもの着物姿になると、腰に手を入れて帯を解かれる。

「この先また同じ様な事があっても、貴方は自分だけなら別にどうなってもいい、なんて考えるんでしょうね。」
帯を取られて、着物をゆっくりと脱がされていく。

「そのくせ、怖くなったら泣いて助けを呼ぶ。背伸びする子供と同じだ。」

全てを脱がされると、チュン太が、虚空を開き何かを取り出す。

それは、アイツらが持っていた香炉と同じ物だった。
なんでコイツが持ってるんだ?
俺は身じろぎする。
威勢の良かった青い目に恐怖の色が混じる。

……怖い。

「貴方が嗅いだ香は魔香と言うものです。でも効果は弱かった。混ぜ物ありの安物でしたね。保護なんて言ってたらしいし、それで十分だったのでしょうが。」

チュン太は香木を取り出して俺に見せる。

「本物の魔香は意識を失えば楽なんですが、強い魔物だと催淫作用が強く出るんです。身体が動かないまま静かに精を吹き出し続けて最後には心臓が麻痺して死ぬんですよ。素材を傷つけないよう採集するために使うんですが、俺は好きじゃなかったので使った事はありませんでした。」

淡々と説明してくる。聞いてても聞いてなくてもいいみたいに。
「……俺にも効くのかな。ふふ。試しに一緒に浴びてみましょうか。死ぬなら一緒がいいですからね。」

「あぁぅ……っ!」
俺はチュン太をぎりっと睨み、多少動く様になった身体をもぞりと動かす。

「ほら……、俺が一緒にって言ったら貴方はこんなに反応する。俺が一緒はそんなに嫌ですか?嫌って言っても地獄の底まで追いかけて行きますよ?」

チュン太は香木に火をつけ香炉に入れる。煙が立ち、果実の香りが立ち込める。
枕元から少し離れた場所にそれを置いて、俺を見つめて笑った。
「いい香りですね。貴方の香りには劣りますけど。」

香炉から出る煙を見ると先程の人間たちを思い出し、涙が溢れてくる。
チュン太は俺を組み敷き、ふっと笑う。
「怖いです?香が身体に入れば分からなくなりますよ。……ここには何を入れられたんですか?」
チュン太は、まだ柔らかい俺の秘部にニ本の指を入れてグジュグジュと水音を響かせながら掻き回す。

「あっんっ!!」
チュン太に触れられている安心感で身体が素直に快楽を受け入れていく。
いつものように優しく、中を探るように触れられ身体が跳ねる。

チュン太の指。声、温もり全てが気持ちいい。
「……あぅ……アっあっんんぁ」

「あんなにベッドを濡らして、潮を吹くほど気持ちよかった?屑みたいな人間のモノは気持ちよかったんですか?」
奥を掻き出すように、壁をゴリゴリと刺激されふとビクンと身体が跳ねる。一気に高みへと引き摺りあげられる。
「ひっあ゛ぁ……ッ」
ビクンビクンと身体が跳ねてイきそうになったところに、チュン太が俺のモノをぎゅっとと握りしめる。

「何一人で気持ち良くなろうとしてるんですか?」 
ビクビクと身体が跳ねて何も考えられなくなる。
「んぅぅ!あぁっ!」
やだっイかせてっ。
切なげにチュン太を見上げても彼は応えてくれない。
香の甘い果実の香りが思考をぼんやりとさせる。

「高人さんはここに入れてくれる人なら誰でもイイんでしょ?」
優しく見つめる瞳の奥が冷たくて、心が痛い。
「…………あぁうっ!!」
そんな事はないと言い返したくて言葉にならない声を上げる。
誰でもいいわけあるか。お前以外いらない。あいつらが勝手に……っ。思い出すとゾクリと身体が泡立ち息が詰まる。

「なに?実際そうでしょ?」
俺の抗議に気づいて返事を返してくるが俺の思ってる事など通じるはずも無い。

中の指を引き抜き、チュン太自身が秘部の蕾を探すようにくちゅくちゅと動く。
「ん……んぅ……ゃッ」

「大丈夫ですよ。イけないように、ゆーっくりやりますから。」
俺のモノを握ったまま、ゆっくりゆっくりと中に入ってくる。
「誰のでもイイなら俺は貴方をイかせてあげない。」
「はぁ……あっあぁぁっ……ぅあぁっ」
ガクガクと身体が波打つ。絶頂に1番近い快感がずっと身体を支配する。

「イきそう?」
ゆるゆると動いていた抽送がピタリと止まる。
最後まで入ってもない。欲しいとこに届いてもない。

「……もぉ…早く……っ」

チュン太は俺のモノから手を離すと俺を組み敷き、ジッと俺を見つめる。

「高人さん、ここに何を入れられましたか?」
「はぇ?……ここ……」
「ちゃんと答えて。」
チュン太の目は真剣そのものだ。焦りすら感じる。

中にされた事……。

――キミの性別を調べておこうと思ってね……――
――さぁ仰向けになって――

――雄だね、じゃあ性転換の……――
――龍よ、力を抜きなさい――

ドクドクと心臓が早鐘を打つ。ポロポロと涙が止まらない。

「あッ……中に、何か冷たい器具を入れられ……それで押し広げられて、中を探られ……っサンプル……た、体液が欲しいって、何度も指で中いじられ………」
チュン太は険しい表情でじっと俺を見つめる。
「わかりました。それ以上のことはありましたか?」
フルフルと首を振ると、チュン太が、ホッとしたようにクタリと俺の上に覆い被さる。
「良かった……。奴らに中に出されてたら……もしそれで、命が宿ってしまったら、ずっと苦しむ事になるから……。貴方は苦しかった事に変わりはないのでしょうけど……良かった。」

そうか、そんな事考えてもなかった。
そういうリスクもあるんだ。

「……助けに行くの、遅くなってすみません。俺がもっと早く異変に気付けていたら貴方も村も、こんな風にはならなかった。」
俺の首筋に顔を埋めたまま泣きそうな声で言う。
彼の身体は震えていた。こいつも怖かったのだろうか。
彼の背中を抱いて撫でてやる。

「……ごめん……な。俺がもっとお前の話……聞けばよかったんだ。」
いつの間にやら喋れるようになっている。
掠れた、違和感のある声だが、気持ちが伝えられるだけで嬉しい。
けれどそうなるとあの香炉は何なのだろう。

「チュン太、あれは……魔香じゃないのか?」
そう聞くと、チュン太はぱっと顔を上げる。

「高人さんにそんな危ないもの使いませんよ。あれは精神を安定させる香木です。貴方も俺も正気とは言えませんでしたから…。ヒートアップする前にと思って。でも、貴方があまりにも自分を大切にしないので、意地悪しました。あと、そういうのがあるって教えたかったんです。」
チュン太がすまなそうに言う。けれど、怒って当然だろう。

チュン太が俺の中に入っている自身を奥に擦り付けている。
「ん……っ」
俺はピクリと身じろぎする。俺の中にピタリと埋まる彼が愛おしい。
「高人さん……怖くない?」
チュン太は恐る恐る聞いてくる。そんな彼の頬を撫でて、フッと微笑む。
「お前なら怖くない。人間は……凄く怖かった。」
思い出すとやはり涙が出てくる。
「ああいうのは、国の上層部に組み込まれた連中だけです。人間みんながああなわけじゃない事は、どうか分かってください。」
俺は頷く。つまり、代表者っぽいのには気をつけろという事だ。
「ん……もう無闇に近付かないし触れさせない。」
「あと、高人さん?俺も悪いですけど、高人さんも今後の態度改めてください。」
「お前の話はちゃんと聞くって言ったろ」
ムッとするチュン太を見上げて俺までムッとする。
「え、聞いて終わりですか?俺も連れてって下さい。」
「はぁ?お前、龍の血が入ってるからってほぼ人間だぞ?それに命分け合ってても致命傷だった死ぬんだ。俺は不老であって不死じゃないからな。」
チュン太はまた溜息を漏らす。

「だめだなぁ……高人さんは自分が本当に痛い目を見ないと分からないんだ。」
残念そうに言うチュン太に、俺はまたムカッとする。
「それはおまえの事を思って……んぁっ」

チュン太は奥を捏ねるように腰を動かし押し付けてくる。
身体がビクリと震え言葉が続かない。
「チュン太……なにして……っあっんっ」
「奥までちゃんと消毒してあげます。何度もやれば俺のも溢れてきて……貴方の中、綺麗になりますよ。」
「あんっんっんっぅ」
グリグリと身体まで押されて布団からずり上がって行く身体をチュン太に引き戻される。
「ああでも、まだお仕置きの途中でしたね。ちゃんと分かって貰えるまでイけないようにしないと。」
引き戻され、抱きついて耳元で囁くように言われる。
耳元でチュン太がふぅっと呼吸を整えると魔力を込めて呟く。
「"高人さんは俺の許可なくイく事ができない。"」
「……あっ!?」
身体がゾクリとする。精神を強めに縛られる。
「お前、あれほど言霊使うなって言ったろ!」
叱るようにチュン太を睨むと、彼はクスリと笑う。
「ふふ。これでイけませんね。沢山注いであけます。」
チュン太は堰を切ったように皮膚がぶつかる音と水音を響かせて、思うままに抽送を繰り返す。
「あっ!あんァンッちゅんたまってあぁっ」
「ほら、ここも弄ってあげますね。」
ぬるぬると先走りを垂らし反り勃つ俺自身を握ると、彼はヌチュヌチュと上下に握る手を動かした。
「あっアッあぁ!ちゅたはげしいからっ」
チュン太が俺の中を掻き回す度に、行き場のない快感が身体の中を這い回る。
「はぁ、はぁっはぁぁ――はぁぁんぅうっ」
「ほら、イッちゃダメですよ。」
その言葉にイキそうになる身体はその先に蓋をされたかのように達する事ができず、快楽が身体の中を暴れ回る。
「はぁはぁっやらっあっはぁはぁっ」
チュン太が腰の動きを早めて自身の快感を辿って行く。
「……ほら……高人さん中にあげますねっ」
チュン太は身体を震わせ、奥の奥にドクドクと欲望を注ぎ込む。普段ならここで一緒に達しているのにイキそうでイケない身体は達せずにフルフルと震える。
「ちゅた……い、いかせっ」
顔を赤らめたまま泣き顔で見上げる俺の顔を見てチュン太がふっと笑う。
「……ダメ。」
中のチュン太自身がまた膨張し、中を圧迫していく。そしてまた欲望のままに腰を動かし始めた。
「ああ、可愛い。泣き顔も最高に可愛いです。」
チュン太から香る重く甘い欲情の香りが俺のイケない身体に重くのし掛かる。
「ああっんあっやぁ!はぁ……はぁつおかしく……おかしくなるっちゅたぁ!!おねが……おねがいだからっ」
「ダメです。……っほら、俺のずっと感じてて。」
彼自身が中を擦り上げる度に、ブチュブチュと恥ずかしい音を立てている。
「はぁはぁっはっんはっはぁはぁっぅう」
ずっと昇り続ける終わりのない昂りに、俺は必死に快感を受け流そうと深く荒く呼吸をするがするがうまくいかない。

辛い……つらいっ……どうすればおわるんだ。

「は……っ……高人さんの中ぎゅうぎゅう動いてて気持ちいいです。」
ぐぽっぐぽっとくぐもった音をさせ、腰を動かしていたかと思うと、ぐじゅぅぅっと、奥の奥に差し込まれる。
「あ゛ぁ゛ッ!?」
また、ドクドクと中に熱いものが広がって行く。
「はぁ……はぁっ…高人さん、イキたい?」
俺は身体はヒクヒクと震え、口の端から唾液を垂れ流し、はぁはぁと荒く呼吸を繰り返す。止まらない快楽と自身のズクズクとした痛みに目を潤ませる。それを見てチュン太は満足げに笑った。
「はっ……すごいヤラシイ。」
「おねが……っもう……もうむりっ」
チュン太はグチュリと音をさせて自身を奥にねじ込む。
「ああ゛っはぁひっ……ちゅたおねがぃ……しんじゃうっからっ」
「いいですよ……貴方が死ねば俺は追って死ぬだけです。結局貴方が俺を置いて行っても無駄なんですよ。……どうせ、貴方は自分の危機には俺を呼ぶ。今みたいに……っ」
「ひっっごわれるっやらっちゅんたっあ゛ぁっ」
激しく奥を突き、グリグリと掻き回されビクビクと身体が跳ねる。けれどイけない。イけないギリギリをずっと刺激され続ける。
「はぁはぁっやら、ちゅんた、もうイかせて。ちゅんたぁあっ」
泣きながら助けを乞うが、チュン太はクスリと笑って俺の中を自身で掻き回すばかりだ。
「ほら、高人さん、俺の、貴方から溢れて来ちゃいました。もう人間の匂いも取れたかな……。」
「はぁはぁっあっふっ……もう、しないからぁっ、ちゅんたといっしょ……いるからっおねが……おねがいもう……」
チュン太は秘部から溢れてくる白濁を気にすることなく自身を奥まで押し込んでいく。
ぐりぐり、ぐりぐりと奥の壁を刺激ながら、俺に覆い被さり抱きしめてくる。
「あ゛あっんんぅっやぁあっ」
俺は涙を流しながらイヤイヤと首を振る。

「高人さん、こっち見て。」
俺を見下ろすチュン太と目が合う。とても近い。真剣な眼差しだ。
「もう、俺を置いていかないと誓ってください。」
俺はコクコクと頷く。
「ちかう……誓うからっ!!もうやだぁっ」
チュン太はフッと表情を緩めると、俺をぎゅうっと抱き締めて耳元で囁く。
「"イッていいですよ。"」
「……――――あ゛ぁッ」
今まで身体の中で暴れていた快楽が堰を切ったように昇り詰めていき、ビクンビクンと身体が跳ね、白濁を吐いていく。

あまりの快楽に俺の意識はそのままクタリと力が抜け意識が遠退いていく。薄れ微かに残る意識の中で、チュン太は息を切らしながら自身を抜き取ると、俺の頬を撫でた。

「約束……ですからね。」
優しく微笑み、流れる涙にキスを落としてくれたところで、俺の意識は闇に呑まれたのだった。

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