米の未来を創る
米は日本人にとって欠かせない食べ物ですが、その消費量は年々減少しています。スーパーや通販で安く買えるからという理由で、米の品種や産地にこだわらない人も多いでしょう。
しかし、原宿にある小さな米屋は、そんな風潮に逆行して、繁盛しています。その秘訣は何でしょうか?
同店の3代目代表・小池理雄さんは、元コンサルタントです。家業を継いだ後も、コンサルの経験を生かして、米のマーケティングに取り組んできました。その結果、売り上げは3倍に増えました。
消費者や飲食店に対して、ただ米を売るだけではなく、米の品種や産地の特徴を伝えたり、料理との相性を提案したりします。また、生産者の顔やストーリーも紹介し、産地応援の気持ちを伝えます。これによって、消費者は米に対する興味や知識が深まり、価格だけでなく価値で選ぶようになります。
また、「お米ゼミ」というイベントも開催しています。これは、一般消費者を対象にした米の勉強会です。品種や炊飯法の話から始めて、脱穀や籾摺(もみす)り体験まで行います。参加者は目を輝かせて楽しみます。
さらに、「食育」にも力を入れています。子どもたちに米の大切さや楽しさを伝えることで、未来の消費拡大につなげようとしています。
小学校で講師を務めたり、農家と交流したりします。「明るい方を向く」という姿勢が感じられます。
生産者と消費者が互いに顔が見える関係を築くことで、米の商品性が高まります。また、自分から声をかけて提案することで、消費者のニーズを引き出します。これらは、「商品」としてとらえる発想から生まれたものです。
これはどんな商品でも応用できることだと思います。
消費者に価値を伝えること、興味や感情を引き出すこと
未来を見据えること
これらは、ビジネスパーソンにとって大切なことだと感じます。
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