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Good to Great ― KC B team

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小宮コンサルタンツのコンサルタントによる経営のお役に立つコラムです
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#人材マネジメント

新社屋への移転の例

先日、北海道帯広市にある、宮坂建設工業株式会社様を訪問する機会がありました(同社様の許可を得て、社名を紹介しています)。同社様では、3年前の2021年に新社屋が完成し、本社移転されています。今回、新社屋に初めて訪問し、ご案内いただく機会があったのですが、たいへん印象的な体験でした。 見た瞬間に、まず見事な外観に圧倒されます。 同社屋は2021年に、帯広市が優れた景観、まちづくりに貢献している建築物を表彰する、帯広市まちづくりデザイン賞に選ばれています。 参照URLは、例

自分を「主人公」と捉える(2)

前回は、私が参加した「知心会」の9月定例講での内容をテーマにしました。特に印象に残った2つのことのうち、「主役としての自分がどうなりたいかのイメージを明確にもつ」について取り上げました。 もうひとつは、「掛け算の法則」です。 何かの領域で、専門家やプロと言われる人材になりたければ、1万時間の研鑽が必要だと言われることがあります(もちろん、どういう時間の使い方=研鑽の仕方をするかにもよりますが)。1年365日で、1日あたりの時間に換算すると(曜日による差分は度外視)、毎日平

自分を「主人公」と捉える

先日、私が参加している「知心会」の9月の定例講東京回に参加しました。「知心会」では、ありのままの己の心を観ながら仲間と共に研鑽する機会の一環として定例講があります。 当日の講話の中から、個人的に印象に残ったことを2つ挙げてみます。ひとつは、主役としての自分がどうなりたいかのイメージを明確にもつことです。 講和で紹介がありましたが、「主人公」という言葉は、もともと仏教用語なのだそうです。 総持寺 西山浄土宗 梶取本山 HP内の法話サイトにある記事「【主人公】意外と知らない

障害者雇用を考える

9月4日の日経新聞で、「〈小さくても勝てる〉障害者雇用、やりがい充実で離職を防止 キャリア支援へスキル表 個性見極め業務の幅拡大」というタイトルの記事が掲載されました。障害者雇用で先進的に取り組んでいる企業の事例を紹介した内容です。 同記事の一部を抜粋してみます。 同記事から、ポイントを3つ考えました。ひとつは、各従業員の個別のさまざまな状態を、強みや特徴だと捉えるということです。 簡単な加工作業に取り組むことに集中するのがよい人材もいれば、単純作業の連続ではなく仕事に

「雲」を手がかりに、内省する

先日、私が参加している「知心会」の8月の定例講を聴講しました。「知心会」では、ありのままの己の心を観ながら仲間と共に研鑽する機会の一環として定例講があります。 今回の定例講は、「雲」がテーマのひとつでした。 「雲」に関する言葉です。 「雲」は、流れていく一時の事象であり、ずっとかかり続けるわけではない。そして仕事や生活の妨げになるやっかいなものだが、恵みを持たしてくれるものでもある。そんな雲と自分なりにしっかり向き合うべしというのが、その本質だというわけです。 今回は

株式報酬の広がり(2)

9月10日の日経新聞で、「株式報酬、社員にも 1176社に拡大 経営参加意識づけ 丸一鋼管は年収超え」というタイトルの記事が掲載されました。現金ではなく株式によって報酬を支払うというやり方が、役員や一部の幹部社員に加えて、社員全体にまで広がっている動きを取り上げた内容です。 同記事の一部を抜粋してみます。 定年を迎えるまで売却できないという制約については、是非含めいろいろな意見がありそうですが、その企業なりの考え方に沿った方針で、当事者である従業員がそれに賛同するのなら、

宿泊数というKPIを考える

9月2日の日経新聞で、「インバウンド、宿泊数を注視せよ」というタイトルの記事が掲載されました。今後の日本経済にとって有望な構成要素として育てていきたいインバウンド消費について、宿泊数という観点から考察している内容です。 同記事の一部を抜粋してみます。 KPI(「Key Performance Indicator」=「重要業績評価指標」)という概念があります。最終的な目標(KGI=「Key Goal Indicator」)達成のために、必要なプロセスが機能しているかを見るた

小売りの米国市場進出例を考える

9月2日の日経新聞で「ダイソー磨く円安の逆境 米国で1000店体制へコスト削減徹底」というタイトルの記事が掲載されました。100円ショップ「ダイソー」の米国展開について取り上げた内容です。 同記事の一部を抜粋してみます。 同記事からは、主に3つのことを考えました。ひとつは、ピンチをチャンスと捉えなおすということです。 為替の動向は、自社の努力ではまったく変えることができない、完全な外部環境要因です。商品・サービスが店頭に並ぶまでに必要な工程要素の多くを輸入が占め、かつ、

「迷った時にすぐに選ぶ」が難しかった(2)

前回は、先日参加した、週1回仲間とともに行っている一週間の振り返り会をテーマに考えました。 自分の設定した行動目標についての振り返りから、 ・人の思考のクセや習慣を変えるのは難しい ・無意識の行動の蓄積が思考や価値基準に与える影響は大きい ・できなかったことに気付き、改善するための機会をもつことが大切 ということを取り上げました。 今日もその続きについて考えてみます。 前回の投稿内容について、振り返り会で取り上げたところ、チームメンバーからのフィードバックがありました。

「迷った時にすぐに選ぶ」が難しかった

8月から、毎週水曜日早朝に仲間と共に約1時間で行う、一週間の振り返り会に参加しています。仕事や仕事外、個人的なことも含めて一週間の活動内容を各人が振り返り、相互にフォードバックを与えあうものです。先日の投稿でもテーマにしました。ここでは、今週の振り返り会で印象に残った内容をテーマに考えてみます。 私が先週一週間で特に意識して実行することにした行動目標の中に、「迷ったら価格が高いほうをすぐに選ぶ」がありました。これは、ある方から、その人の行動基準として採用している内容だという

しっかり中を見る

9月1日の日経新聞で、「〈直言〉大失敗にも意味はある(JAXA理事 岡田匡史氏)」というタイトルの記事が掲載されました。 難易度が高く、規模も注目度も大きいプロジェクトの責任を負うということで、そのプレッシャーはとてつもなく大きいことと想像します。その状況を経てのお話には、節々に重みを感じました。 同記事の一部を抜粋してみます。 同記事からは、大きく2つのことを考えました。ひとつは、意見をしっかりと聴いて集め、そのうえでリーダーが決断するということです。 リーダーが、

投票ルールを考える

先週、日経新聞の経済教室欄で、選挙制度について考える記事が数回掲載されました。 日本のルールで決まっていて、私たちが普段自然なことだと感じていることが実は絶対ではない、他国では別の考え方が採用や検討されている例もあるという、興味深い内容が紹介されていました。この考え方は、私たちの身のまわりの組織活動にも通じるものがあると感じます。 8月28日の記事「あるべき選挙制度とは(上) 「多数決」への過信は禁物」では、多数決という決め方の弱点について、次のように構造的に説明されてい

大雨での移動で考えた危機マネジメント

先週27日~29日に東海~関西地方への出張があったのですが、台風10号の影響を受けた行程となりました。日記も兼ねて、いろいろな反省材料があったという振り返りをしてみます。 台風の移動に伴う台風周辺の風雨の動きについては、想定通りでした。 19日の週に台風発生の情報が出ていたため、進路次第で出張取りやめを検討し、26日時点で最終的な判断をしようと思っていました。26日には、台風の進行が大幅に遅れていることがわかり、出張先の各社様とも相談のうえ、予定通り出張に出発することにし

外国人人材の賃金を考える

8月23日の日経新聞で、「〈経済財政白書から〉外国人賃金、日本人の7割 不合理な慣習も背景に」というタイトルの記事が掲載されました。日本企業の外国人従業員の賃金が、日本人従業員の水準に比べて、説明できない理由で安くなっているという内容です。 同記事の一部を抜粋してみます。 同じ会社や職場であっても、職責の範囲や大きさ、スキルの違いなどから、従業員個人間で賃金差があるのは当然です。一方で、そうした違いが何もないながら賃金差があるとすれば、不合理な格差として問題だと言えます。