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芸人ライヴを観て思ったこと

結論から言おう。「やはり,表現力,演技力は逞しい,素晴らしい」ということだ。

先日,都内某所で,芸人のライブを観てきた。芸人といっても有名芸人ではない。いずれは晴れの舞台を目指し,トップを夢見て,ひたすらその登竜門を駆け登っている金の卵たちだ。ここではその模様,講評をお伝えするものではない。

ピンから3人グループまでの8組によるライヴだった。トークのみもあれば,激しい動きを伴うものなど様々な演技を楽しむことができた。大笑いする場面,なんだかよくわからず「何?」と思うような場面,まあいろいろあったが,全体として,楽しいひと時を過ごせたというのが感想だ。

表現力,演技力にはかなわない

彼らは相当練習している。動画を撮ったり,メンバー同士で批評しあったり,あるいは,第三者から指導,アドバイスを受けたりしていることだろう。セリフを覚えることは当然だが,その役,立場になりきり,空気を読みながら演じている。大きな目,大きな声,とぼけた顔,困った顔・・・。一夜にしてやれることではない。だから素晴らしい。

だからこそ,言いたいこと1

自己PRでも,ビジネスの上でも,プレゼン力が求められている時代であり,この力を持っている,持っていないは,人生の選択肢の幅を広げることができるか,豊かで,楽しい人生を過ごせるかにも影響を与えそうだ。表現力と発言力とか演技力という自己発信力は自然に身に付くものではない。

自己発信力を高めることを目的とした各種セミナーや勉強会,講座,さらにはハウツー本は巷に溢れている。多種多様なものが存在していることで,そのスキルを身に付けたい人にとっては参考となるだろう。

何事もそうだが,「勉強」というものは,それなりの覚悟と努力,集中力,継続力が必要である。「継続は力なり」である。

だからこそ,言いたいこと2

そこで,漫才やコントに目に向けてみよう。どうだろうか? 発信力が完璧というほど詰まった技術ではないだろうか。いろいろな場面を,悲しくも,楽しくも,辛くも,豪快な喜怒哀楽で表現する絶好の場と思えてくる。

ビジネス現場でも発信力が求められていると先ほど述べた。各種プレゼン,会議での発表などはビジネスパーソンなら誰もが経験があるだろう。資料作成の下準備はもちろん,その資料内容をいかに相手に訴えていくか。相手に対する熱意がなければ,ただの棒読みに終わってしまうことにもなる。

熱意やハート,つまり心を持ってプレゼンする,発表するということは,相手に訴える上での大きなポイントだ。例えば,会議や打ち合わせなどで,大きな声の人やボディランゲージが驚くほど大げさな人ほど,主導権を握り,決定権を得ていくことが多々あるような気がする。そう思う人は多いのではないだろうか。

大きな声,大げさなボディランゲージというのも,発信力のひとつなのである。これを拡大解釈すれば,表現力,演技力ということになる。

だからこそ,言いたいこと3

新入社員,中堅社員に対してはプレゼンを,管理職や幹部社員に対してはコーチングを身に付けてもらうための研修を実施している会社は多い。例えば,漫才やコントを利用した研修はできないものだろうか。

これは,面白半分,冗談半分で言っているのではない。研修を受ける者は,一人または数名でチームを作って,ひとつの作品を完成させ,演じていくことを目標とするものだ。

漫才・コントの内容を考える・・・企画力,構成力,創造力

セリフを覚えお互いでチェックし合う・・・チームワーク力,コミュニケーション力

声に出して演じてみる・・・演技力,表現力,発声力

どうだろう。ビジネスでも十分通用するエッセンスが詰め込まれ,そのスキルが養われるのではないか。つまりは,発信力というものだ。

さいごに

芸人ライヴから醸し出される発信力に感心した。これは,ビジネスの現場でも必要するスキルであり,彼らを参考にして,漫才やコントを,社内・社外研修という場でも取り入れてみることも効果が期待できるのではないかと述べた。

プロフェッショナルを目指す芸人の皆様に言いたい。万が一,一流芸人を夢見ながらも,志半ばで挫折するようなことがあったとしても,決して悲観することはない。

全てを網羅した発信力を大いに高めてきたあなたたちの情熱は,全く無駄にはならないだろう。働くことになったとしても,切磋琢磨して身に付けたスキルは様々な場面で非常に役に立つことだろう。

学校を出て,普通に入社してきた一般社員と同等,いや,それ以上のパフォーマンスを発揮することだって十分期待できそうだ。

だからこの先,芸の世界でも,ビジネスの世界でも,自信を持って突き進んでいってほしいと思う。このようなことを考えるのは私だけではないはずだ。頑張っていこう。芸人の卵たちに心からエールを送りたい。

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