9th Album Ninja of Four/the band apart
高校2年時リリースの1stシングルFool Proof以降、
リアルタイムで約20年追い続けている唯一無二のバンドである、the band apart。
個人CD店を営む父が持ってきた、
サンプルのコンピレーションアルバム(style of limited Ⅱ)収録のANARQという曲を聴き、
「カッコいい…」となってから、早20年である。
そんなバンアパが、この度9thアルバムNinja of Fourをリリース。
フィジカルのCD+Blu-rayの初回限定盤はもちろん購入のうえ、
拝聴はSpotifyにて。その雑感を以下に。
0.アルバム全体
全体的にシンプルな音色に削ぎ落とされ、耳障り良く全10曲をさらりと聴ける。
気づけばリピートしている
ここ最近の作品は特に晩夏や夕暮、哀愁を感じさせる作品が多く、
今作も全体通して晩夏、夕暮、哀愁の雰囲気が漂う。
よってスロー〜ミディアムテンポ中心の構成に。
年齢重ねた円熟味を醸し出すスルメ盤。是非一聴を。
1.夏休みはもう終わりかい
1曲目からミディアムテンポは珍しい構成。
夏休み終わり、夕方の空気感を感じる寂しげな雰囲気からの、
まさかのアウトローで、原さんのゴリゴリベースによる不穏な展開に。
宿題やってねえ…的な焦りを感じさせ、#2へと繋がる。
2.The Ninja
タイトル、フレーズ、歌詞、バンアパ特有のダサカッコいい感が堪らない。
数少ないアップテンポ曲で、アルバムジャケットどおり、忍者が夕暮の都会を飛び回るイメージ。
ゴルフ感(フュージョン)要素もあり、好みの要素満載の一曲。
3.アイスピック
サビまでは原さん特有のゴリゴリベースと、シンプルなギターフレーズが印象的。
アイスピックのタイトルとは裏腹に刺々しいイメージはなく、
終始キラキラした雰囲気。
4.オーバー ザ トップ
サビの歌詞に夜の向こうへ(6thAl)と同じ、♪夜の街〜がくるように、
曲調を9thAl仕様にした夜の向こうへに仕上げた感じ。
アルバム全体通じて優しめなボーカルの荒井さんが、本曲終わりは力強く歌いきって終わる。
5.キエル
タイトル通り消えそうな声のAメロから、サビにかけて少しずつ強くなり、
♪キエル〜を繰り返すスローテンポな曲。
アウトロのギターソロが印象的、アルバム通じて川崎さんのギターソロが前に出過ぎず控えめなだけに、より際立つ。
6.SAQAVA
#2と並ぶアップテンポと疾走感。一聴して耳に止まるのは、おそらく#2と#6。
ギターフレーズにrays of gravity(5thAl)を感じさせる。
また、唐突な曲終わりも一興。
先日深夜の馬鹿力聴いてたら、いきなり流れてビビった(しかもフルコーラスで)。
7.酩酊花火
花火の頭に酩酊を付けるタイトルセンスが流石。
Aメロ途中にいきなり鳴る、インターホン音が非常に印象的。
曲終盤のワウを効かせたギターに酩酊を感じる。
8.bruises
全体の歌詞、荒井さんのボーカルのエコー部分や、ギターフレーズなど、エモさが際立つ曲。
アウトロにかけての小暮さんのドラミング力強さも、さらにエモさを増してくれている。
9.夕闇通り探検隊
荒井さんの歌声とコーラスが印象的な曲。ベースのゴリゴリ感も久々に前面に。
アウトロのギターの半音上げながらエンドが心地よく耳に残る。
なお、PSで同名のゲームソフトがあった(女子学生が主役のアドベンチャだったような)。
10.レクイエム
タイトルとは裏腹に、さわやかな曲調とギターフレーズ。
小暮さんのサビ前のドラミングが小気味よい。
間奏を含め終始使われる、ギターフレーズが印象的。
そしてフェードアウトで終了、#1へとリピート。
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