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怪盗ルパンシリーズ

三十棺桶島
おどろおどろしいタイトルですね。

これが昭和時代
児童書コーナーや図書館に並び
子どもたちに人気を博していた
怪盗ルパンシリーズの中の
一冊です。

小学生のとき
怪盗ルパンに夢中でした。
ポプラ社の怪盗ルパン全集
確か24巻までコレクションしました。
本棚にずらり並べて
悦に入っておりました。
第1巻は『奇岩城』でしたが
老婆が最初に手にしたのは
2巻の『怪盗紳士』
ツヤツヤの光沢がある
色鮮やかな表紙カバー。

アルセーヌ・ルパン
片眼鏡の紳士然とした佇まい
殺しは絶対だめ
弱きを助け強きを挫く
泥棒なのに
断然カッコいい!

誕生日祝いとして
お小遣いを貯めて
コツコツと集めた
宝物でした。

中でも好きだったのが
『8・1・3の謎』
『黄金三角』

『黄金三角』の表紙
怖かったなー

南洋一郎の訳と
表紙効果で
このシリーズの魅力が倍増された
といっても過言ではありません。

複雑怪奇 神出鬼没 大胆不敵
このような四字熟語も覚えました。
発狂という言葉を知ったのも
このときです。

もう一度読んでみたいなあ
と思っていたら
数年前、書店で
ポプラ文庫クラシック
となって
生まれ変わっているのを発見しました。
文庫サイズになっていても
表紙は当時のまま。

なんとなくですが
『三十棺桶島』
を買いました。

改めて読んでみると
仰天に次ぐ仰天
大仰天
あろうことか
少年殺人鬼が
銃をぶっ放す。
想像を絶する悪少年

教育という観点からは
大問題の悪書です。
なぜこのような本が
公立の図書館に堂々と並び
親に咎められるでもなく
子どもたちを虜にしたのでしょうか。

人間てやっぱり
禁止されると余計見たくなる
知りたくなる
やってみたくなる
子どもも同じなんですね
本の中には
世の中で禁止されていることを
平然とやってのける
犯罪者が登場する
主人公ルパンも大泥棒
世間の常識では
悪党なんだけど
実は正義の味方
子どもはヒーローに憧れる
ワクワクとドキドキ
胸のすくような
ルパンの大冒険に
心躍らせる

厳しい現実を生きている
子どもたちにも
息抜きは必要です。

コロナ禍の子どもたち
息抜きできてるかな。。。