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あまり言及できないこと

新年早々の羽田空港の飛行機事故には驚いた。
あれからちょうど1週間がたった。

旅客機には乗員乗客379人が乗っていたが、僅か18分で全員が無事に脱出したという。

あの滑り台みたいな脱出シューターは、本来なら8カ所にあるのだが、機体が炎上していたので、使えるのは3カ所だけだったという。

航空業界には90秒ルールというのがあるらしい。
脱出シューターを展開したら90秒以内に脱出せよというものだ。
今回の迅速な救出活動は、日頃の訓練の賜といえる。

この脱出劇に、世界から称賛の声が寄せられたらしい。

しかし、海保の乗組員の方は、5人が亡くなられている。
今回の地震で、新潟空港基地に物資を届ける任務中だった。
逸る気持ちがあったのだろうか。
痛ましいことだ。

だから旅客機のことは快挙でも、手放しで喜ぶことなどできない。

そんなニュースを観て、夫が不謹慎にも「『白い恋人』がたくさん燃えたんだろうな…」と呟いた。

新千歳空港からの便だった。
北海道土産だけでなく、個人の貴重な荷物が燃えてしまった。
きっと、お金では買えない思い出の品も燃えてしまったことだろう。

誰もそんなことには触れない。
触れられない。
命が助かっただけで文句は言えないのだから。


*実際には荷物には金銭的な補償が
 なされるようです。
 貨物室にはペットもいたというこ
 です。