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街の歯医者さん

先日目出度く、長期に渡った歯医者さん通いが終了。
グラグラしていた歯を抜いて、部分入れ歯を作ってもらいました。


あゝ老婆の日常茶飯事。
まったく色気のないお話で、恐縮です。

歯医者さん通いは子どもの頃から大の苦手。
歯医者さんが好きな人なんて、まずいないでしょうけどね。

でも、今のわたしは歯医者さんに行くのが苦痛ではありません。

この街に幼稚園が出来、小学校が出来た頃。
この歯医者さんは、小学校の校医の先生でした。

今この街に、歯医者さんはいったい何軒あるのでしょう。
美容院と歯科医院がひしめく街といっても過言ではありません。

尤も歯科医院が過多なのは、全国的な傾向らしいですね。


当○○歯科医院は、この街では草分け的存在ということになります。

ごく普通の民家風の歯医者さんだったのが、今では、ガラス張りの白亜の殿堂になっています。

ソファが何列も並んでいるスタイリッシュな広い待合室。

受付の女性は常に2人体制で、奥にも同じ制服をオシャレに着こなした事務員さんが何人も控えています。

診察室は2フロア。

係の人に名前を呼ばれ、ついて行くと、ズラリと並んだ診察台の一つに導いてくれます

診察台に空席はなく、ほぼフル稼働。

各台に1人の医師、衛生士さんが配置されています。

こちらは送迎車を何台も持っていて、マイクロバス、普通の国産車、ドイツ車MBのボディにも○○歯科医院の文字が白くクッキリと大書され、街中を走り回っています。

病院から、施設から、患者さんを連れて来て、車椅子の人も駐車場からそのままエレベーターで昇れるようになっています。

駐車場もいったい何台分確保しているのか、どんどん拡大していきました。

働いている医師は、概ね30代でしょうか。
ここで修業して開業するのでしょうか。

こういうと見習い風ですが、
皆さん、説明が丁寧で親切で、
特に不安はありません。
実際、部分入れ歯もいい按配です。

診察が終わったら、各フロアに置かれているノートパソコンで、担当医と一緒に次の予約日を決める。

支払いは受付で診察券を受け取り、自動支払い機で行う。

領収書も診療明細書も自動で発行される、という流れです。

ある時、担当医に質問したことがあります。

お医者さんは全部で何人いらっしゃるのですか。

30人ぐらいです。
名前、全部覚えられないんですよね。
はははは。


この街に住んで31年。
この歯科医院が街じゅうで、一番発展を遂げているような気がします。