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【編集後記】ブックディレクター幅允孝さん取材

初投稿です。HCD-HUBというヘルスケアデザインメディアでブックディレクターの幅允孝さんを取材させて頂いたときのことを記録として書いていきます。取材及び記事がメディアにアップされてからかなり時間が経ってしまいましたが。。
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「気がつけば読んでいた」という環境を。ブックディレクター幅允孝さんが考える、医療施設のライブラリー づくりとは。

その前にカンタンに自己紹介をさせて頂きます。
大学卒業後、国内のメーカーにて意匠設計をしてきました。縁あって2015年に株式会社セントラルユニに入社し、以来営業支援や製品開発、ここ数年は主に企画系の仕事をしています。最近は、病院内での患者さま、患者ご家族、スタッフの方々の感情的排除を可能な限りなくすための取り組み、サービス、環境がなにかということに少し興味があります。

本題に戻ります。私が、ブックディレクターの幅允孝さんを知ったのは、神戸アイセンターのビジョンパークでの取り組みでした。

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http://www.bach-inc.com/works/_kobe_eye_center_vision_park.html

割と本好き(本好きというより本屋好き)な私は、病院での患者さんの経験価値を上げるために、本や本が置かれる環境に配慮した取り組みに非常に共感しました。院内の視覚障害がある患者さまと何度もお話をし、選書の方向性を固めて、それに向けて少しずつ実現していく。そのことでその病院独自のライブラリースペースが生まれるというのです。
そこから幅さんのお仕事を調べたり、他の医療施設においてのライブラリースペースが気になってきたり。
そして数年経った昨年、たまたまですが幅さんの取材に同行できる機会に恵まれました。


幅さんのお人柄

取材当日。表参道駅から徒歩10分、根津美術館の奥の静かな場所に、今回の取材場所でもある幅允孝さんの事務所、(有)BACHはあります。対面でも、オンラインでもそうですが、取材同行はいつも緊張します。ちなみに本取材、私はカメラマンとしての役割もありました。
幅さんは、非常に気さくに受け入れてくださいました。お話しやすく、それでいてブレない芯のある人だなと感じました。

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どんな仕事も仕事をする人の人間性や人柄は、ある程度重要だと思います。特にヘルスケアの領域では、不安やストレスを抱える患者さま、患者ご家族、日々忙しく働かれている医療従事者と関わることが多くあります。仕事っぷりもお人柄も素晴らしいそんな幅さんだからこそ、病院でのディレクションのお仕事も多いのかな。

医療施設での本の活用とは

本を読む理由は人それぞれ様々だと思いますが、主に新しいことを知るために本を開くことが、普通は多いとかと思います。少なくとも私はそう。それは、病院にいる患者さまも大体同じかと思っていました。
しかし、幅さんは病院での本の活用は、それだけに留まらないと言います。認知機能に障害がある患者さんや精神疾患のある患者さまには、少し違った本の活用をされていました。視覚障害のある患者さまに対しても、その患者さまたちと向き合って、たくさんお話をし、どんな本をどんな空間に置くかを考える。
過去の事例を交えてお話を聞かせてもらって、ほんとに納得というか目から鱗でした。医療現場において、本の可能性はまだまだある、もっと本や本の置かれる環境を通して、患者さま、患者ご家族にできることはたくさんあると感じました。


病院のライブラリースペース

少し調べてみると、日本には、日本病院ライブラリー協会(JHLA)という団体があり、日進月歩の医学医療界における病院図書室の向上、発展を目的に、主に診療支援、教育支援、研究支援を行っているそうです。
もちろん日本病院ライブラリー協会(JHLA)が関わっていない病院でもライブラリースペースを設けている病院が多くあります。日常生活でも、病院でも(病院だからこそ)、それだけ本やそれらの本を読む空間を必要とする人が多くいるのではないでしょうか。
今回の幅さんの記事でも、「読んでも読まなくても良い」くらいのちょうど良い距離感を意識して本を配置しています、とありました。

本のハードルを下げ、よりライブラリースペースを身近な場所とすることが、病院内に関わる全ての人のためになると思います。病院内のライブラリースペースは、本を読むだけではなく、ちょっと一人になりたい、もしくは誰かの顔をみたい、なんとなく心地が良くて足が向いてしまう、そんな空間に設計することで、日常との懸け橋になる役割を担えるのかもしれません。


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