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「今度こそ変えない」と公言していたバリューを1年で変えました

ユニークワンは10月が新年度。先日は全メンバーで集まりキックオフを開催。新たな年度がスタートしました。

新年度の始まりは、部署編成や制度などを見直す時期。今回、会社の行動規範である「バリュー」を変更しました。

実は昨年度(2021年度)にも、バリューを大幅に変更したんです。その時「今まではバリューをコロコロ変えてたけど今回は変えない!」と高らかに宣言。

しかし、宣言してから1年。バリューを変えることにしました。

これだけ聞くと「ただの気分屋な経営者じゃん…」とマイナスイメージを抱かれてしまうので補足すると、実は昨年度から内容は大きく変わっていません。昨年度のバリューの内容を、より分かりやすく・使いやすいように整理し直したんです。

今回のnoteでは、なぜバリューを変えたのか、背景やねらいを書こうと思います。


10個のバリューを3つに再整理

昨年度は自分が大切にしたいと考えている行動規範をすべて言語化した結果、10個のバリューになりました。

ただ、メンバーから「10個も覚えられない」との声が多かった。たしかに10個なんて全部覚えてられないですよね笑

そこで、バリューを3つに再整理しました。

私がメンバーに言いたいことは、昨年度から(もっというと創業当初から)ずっと変わっていません。昨年度のバリュー10個を、メンバーが覚えやすいように、3つのバリューにシンプル化しました。

10個のバリューは、すべて3つのどれかに内包されます。メンバー全員でなく管理者側で対応すべきものは、バリューから除外しました。


「人事評価にバリューを反映できるのか?」という疑問

バリューを変えようと思ったのは、今年の4月ごろ。全社統一の採用基準を考え始めたときです。

採用においては「スキル」よりも「人間性」を重視する方針で進めていました。当然、バリューに即した行動が出来そうな人物か?を見極める必要があります。

ただ、以前のバリューでは「採用候補者の人間性を判断しにくいのでは?」と疑問に思い始めました。

これはメンバーの人事評価でも同様です。ユニークワンでは、昨年度から評価制度の構築に力を入れています。行動評価として「バリューに沿った行動を出来ているか」をチェックしてたんです。

ただ、たとえば「大局観を磨く(昨年度のバリュー)」って、どの状態なら達成してるといえるか?が分かりにくいですよね。

実際に使えないバリューなら、見直すべきだ。
そう感じ、試行錯誤しはじめました。


「なんとなくの行動規範」を「具体的な行動基準」に落とし込んだ

バリューを変更しようと最初に考えた案はこちら。

「マインド」と「スキル」に分けて考えていました。

ただ、コーポレート部長に相談したところ「スキルは採用・人事評価での活用が難しいのでは?」との意見が。

たとえば「数字にこだわる」というスキル。「マネージャーならこんな行動をしてほしい」「メンバーならこのレベルの行動が望ましい」という行動基準の定義づけが難しいですよね?

人事評価に使うのであれば、役割(役職)ごとに具体的な行動基準がないといけない

「なんとなくの行動方針」ではなく「具体的な行動基準」に落とし込めるか、という視点でバリューを考えなおしました。

結果として残ったのが
・期待を超える
・現状を否定する
・走りながら考える

の3つ。

この3つは、役割ごとに具体的な行動基準に落とし込んで、評価で活用できます。

たとえば「期待を超える」。

メンバーレベルであれば、「上司や顧客から言われたことができる」が最低限必要。マネージャーになれば「部下が抱えるトラブルを早期発見・対応できる」という行動が求められます。


バリューが「存在している」だけではダメ

昨年度の反省から、会社のバリューは「ただ存在している」だけではダメなんだと学びました。

特に影響を受けたのは、株式会社メルカリ 取締役会長 小泉さんのインタビュー。

同じ言葉を繰り返し言い続けることが大事だと思っていますね。ーー(中略)ーー僕自身は、明るい宗教だと思っていますね(笑)。社歌を歌うとかになってくるとちょっと今っぽくないと思うけど、バリューを会議室の名称にしているとか、明るくみんなが使える雰囲気で、「その判断、もっとGo Boldにやるべきだよ!」とか、気軽に口にするような環境にすることが大事だと思います。

※引用元:メルカリは上場してからどう変わったのか(東洋経済オンライン)

バリューを「浸透させる」には、バリューに触れたり声に出したりする機会を意識的に増やさないといけない

新年度からは、バリューを浸透させる取り組みを始めました。
まず変えたのは、全社朝礼の2分間スピーチ

ユニークワンでは、毎週月曜日に全社朝礼をしています。このとき、メンバーが持ち回りで自由テーマの2分間スピーチがあります。

今までは自由テーマだったのですが、今年度からはバリューに関連したスピーチに限定することに。

とは言っても、そんなに難しくありません。たとえば「期待を超える」なら…

「最近見た韓国ドラマがとてもおもしろかった」
「はじめて長岡花火を見た時、思っていた以上に良くて涙が出た」

のように、期待以上で感動したことを話せばOKです。

もう一つは、Slackで「バリュースタンプ」の追加。実はこの施策、私ではなくコーポレート部が率先して発案・実行してくれたんです。

ユニークワンでは、Slackコミュニケーションがメイン。バリューに触れる機会が増えたことで、メンバーに浸透していくはずです。


「目的」があるから「目標」や「行動」に意味が生まれる

「ミッション」や「バリュー」って、そもそも何で必要なのでしょう?企業によって、ミッション・ビジョン・バリューの考え方は結構違います。

ユニークワンの場合、ミッションが「企業が存在する目的」・バリューは「行動規範」と捉えています。

分かりやすく例を示すと、下記です。

目的もなしに「10キロ痩せるぞ!」と思ってダイエットを始めても、途中で断念しちゃいますよね。

本来は「結婚式でこのドレスが似合う身体になる!」という目的がまずあって、達成するために数値目標があります。このとき、価値基準(行動の基本ルール)が「バリュー」にあたるんだと。ダイエットでいうと「食事制限はしない」みたいな感じです。

バリューを見直す過程で、改めて気づいたことがあります。

多くのメンバーが、仕事の目的を忘れがちなのでは?ということです。

ユニークワンの評価制度は、行動評価+業績評価です。業績評価は、どの部署でも数字による評価。たとえば営業担当であれば「売上●円」という目標に対する達成度合いで評価されます。

ただし「目標」というのは、「目的」を達成するための指標に過ぎません。

ユニークワンの営業担当であれば「地域企業のお客様が抱えるWebマーケティング課題を解決し、事業拡大をサポートする」というのが本来の目的です。これを達成するための具体的な指標が「売上目標」や「商談件数」になるのです。

「売上目標を達成するため」だけにこなす仕事は、つまらないと思います。まず自分が行う業務の目的があって、それを叶えるために目標がある。

メンバーには、仕事の「目的」を忘れないでほしいなと思います。目的があるから、仕事を頑張れる。

目的を忘れないためには、まず目的が言語化されていなければいけない。全社的に提示していた「ミッション・バリュー」も、部署ごとに設定しようかな、と考えています。


今後は面接の質問・人事評価項目をアップデートしていきたい

バリューを再定義し、定着するような働きかけを増やしました。

今後は、採用・人事評価の面でバリューを活かせるように工夫したいです。例えば、面接の質問を統一する。職種・面接者によらず「バリューに沿った行動が出来る人かどうか?」を判断できるように、質問項目をブラッシュアップしていきたいと思います。

人事評価も、バリューに基づいて行動基準を決めましたが、運用していくと必ず課題が出てくるはず。「現状を否定する」というバリューのもと、常に改善していきたいです。

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新年度を迎えたユニークワンを、よろしくお願いします。
バリューに共感した方は、ぜひ採用サイトを覗いてみてください。

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