さよならだけが人生か。でもさよならにもい言い方がある。(14)

12月20日。
いつものように洗濯物の引き上げと、
洗ったものを渡すために病院へ。

この日は、6年前に母が入院したときに
担当してくれた看護師さんが、対応してくれた。
6年前はパンデミックとは無縁だったので、
ロンドンに帰るまでの3週間ほど、
私は、毎日昼前から夕食まで、
病院で母に付き添っていたので、
病棟のほとんどの看護師さんと
顔見知りになった。

彼女が言うには、母は私の名前を出して、
「元気にしてる?」などと話しているそうだ。
「あともうひとり男性の名前を出して、
仲良くやっているか、って言ってますよ」
たぶん、これは弟のことだろう。
ただ、時間帯が昼夜逆転しているのか、
「こういうことを、夜中の巡回時に
きいてきたりするんです」とのこと。
昼夜逆転は、施設からの退所時にも、
指摘されていたことだ。
4日間の自宅での生活では、
夜は眠れていたようだけれど。

また、再び熱が上がっているようで、
週の後半には、主治医がつめている
別の病棟に移動する予定とのこと。
次に洗濯物を持ってくるときには、
別の病棟へ、ということなので、
6年前も今回も、大変お世話になりました、
とお礼を言って、病院をあとにした。

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