さよならだけが人生か。でもさよならにも言い方がある。(06)

11月20日。
入院中に必要なパジャマ、肌着、タオルなどを
かばんにつめて、病院に持っていく。

オムツと言われて、母が買いだめしていた
パンツタイプのものを持っていったら、
横をテープでとめられるものでないと、
介護するのに不便なので、と言われ、
総合病院内のコンビニに買いに走る。
あまりの値段の高さに卒倒するも、やむなし。

母が「私のはオムツじゃなくてパンツだもの」
と、やけに強調していた意味が
ようやくわかった気がする。
パンツタイプのものは、かろうじて、
最後の自尊心を守ってくれる
砦なのかもしれない。

コロナ禍で、面会は基本禁止なのだが、
パジャマの替えが途絶えるのが心配なので、
週2回、洗濯物をピックアップして、
洗って届けることに。
そのときに、
看護師さんに様子をきくことだけが、
母の状況を知る唯一の方法になりそうだ。

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