見出し画像

【シーズン3-1:エグゼクティブの成功マインドを磨くCEOコーチング】「ゴールドビジョン」とは何か

(1)「金」は「かね」ではなく、「きん」


こんにちは。
エグゼクティブ専門コーチの久野和禎です。
 
今日からスタートするシーズン3のテーマは「ゴールドビジョン」。
 
シーズン1の「CEOコーチング」、シーズン2の「フィードフォワード」に続き、今回からスタートするシーズン3も、書籍で取り上げたテーマを深掘りしていく形でお話ししていきます。
 
シーズン1:『CEOコーチング 年商を100倍にする思考と行動の理論』(日本経済新聞出版)
シーズン2:『いつも結果を出す部下に育てるフィードフォワード』(フォレスト出版)
シーズン3:『思い描いた未来が現実になる ゴールドビジョン』(PHP研究所)
 
もし、まだ書籍を読んだことがない人は、ぜひ一度手にとっていただければと思います。
オトバンクのオーディオブックでもお聞きいただけます。
 

では、早速、本題に入っていきましょう。
 
シーズン3のテーマである「ゴールドビジョン」とは何か――。
ゴールドは「金」、ビジョンは「展望」や「構想」といった意味合いのある英語です。「ゴールドビジョン」という言葉をはじめて聞いた人でも、なんとなくイメージできるのではないでしょうか。
ちなみに、「金」を「かね」と呼んでしまうと意味合いが変わってしまいます。ここでの「金」の読み方は「かね」ではなく、「きん」であり、将棋の「金」をイメージしていただいてもよいかもしれません。
 
マルコ・ポーロが日本を「黄金の国」と紹介したと言われるように、日本人にとって「金」は馴染みのあるものかもしれませんし、金が施された装飾品が世界中の人を魅了するように、「金」には人の心をときめかせる何かがあるのではないでしょうか。

金箔が入った日本酒なんてのもありますね。金沢などに行くと多いと思うんです。日本人にとっては、「金」というものに対する憧れというか、憧憬というか、そういうものが残っていると思うんですね。
 
話をもとに戻すと、私は世界の一員として活動しているため、「大きな夢、きらきらした夢をもちましょう」というメッセージを「英語」を使って表現したいと考え、「ゴールドビジョン」というコンセプトを生み出しました。

(2)“goal”+“ed”→?


「ゴールドビジョン」には、“gold”+“vision”以外に、もう1つの意味合いが含まれています。
 
“goal”+“ed”→“goaled”
 
これは私の造語であり、たとえば、マラソン、バスケットボールやサッカーなどのスポーツで使われる「ゴール」という単語に、“ed”をつけたものです。
 
英語では、「何かをした」(過去形・完了形)とする場合、“ed”をつけます。
たとえば、“talk”は“talked”(話した)になります。“achieve”は“achieved”(成し遂げた)になります。この原則に従えば、造語の“goaled”も「達成された」という意味になるはずです。
つまり、「ゴールドビジョン」には、「黄金のビジョンを達成しちゃった」というニュアンスが含まれていることになります。
 
「これから達成しようとしているのに、達成しちゃった?」「それにどんな意味があるのですか?」と疑問に思われる人もいることでしょう。
 
しかし、認知科学的には、「脳はすでに達成しちゃったと思い込んでいるものに対して、実際に達成するように働く」と考えられるのです。脳は、「実際にそれが起きたか否か」にかかわらず、「実際に起きたかのようにリアリティをもって表現される」と、「そうなったのかな」と思って、頭の中で思い描いた世界を実現すべく、現実をそこに近づけようとする性質があるようなのです。
 
つまり、「きらきらしたビジョンを達成しちゃった」様子を頭の中でストーリーを伴って思い描けると、脳はその達成した状態を実現すべく、「これはやったほうがいいのではないか」とか「これはやらなくてもいいんじゃないですか」と教えてくれたり、みなさんを強力にサポートしてくれるのです。

(3)人間が思っている以上に「脳は賢い」


では、なぜ脳は達成するために必要なことを教えてくれるのでしょうか。
これはスピリチュアルな話ではなく、脳はさまざまな記憶、情報にアクセスしたうえで、総合的に判断して「これじゃないの?」と提示してくれるようになっているようなのです。
たとえば、ちらっと見た新聞の記事であっても、道を歩いていたときに耳に飛び込んできた会話であっても、脳は記憶に刻むことが可能であり、そうしたものも含めて、総合的に答えを出す能力を有しているため、「目指すもの」がはっきりしているなら、そこに近づくためのサポートをしてくれるわけです。
 
もしそうであるなら、「小さな目標」と「大きな目標」のどちらを目指すのがよいでしょうか。
小さな目標であれば、その小さな目標を達成するために脳は働いてくれますし、大きな目標であれば、その大きな目標を達成しようと働いてくれます。
「お金」の話をすることが主ではありませんが、わかりやすさを優先して、ここでは「お金」を例に考えてみましょう。
 
ゴール1:1万円稼ぐ
ゴール2:10万円稼ぐ
ゴール3: 100万円稼ぐ
 
どのゴールを設定したとしても、脳がそれを実現するために働いてくれるなら、みなさんは、どのゴールを選ぶでしょうか。
 
「1万円稼ぐ」というゴールを設定したら、「こうすれば1万円稼ぐことができるよ」と教えてくれるだけで、それ以上のことはしてくれません。だったら、「10万円」「100万円」と大きなゴールを設定したほうがいいに決まっていますよね。
 
「100万円稼ぐ」というゴールを設定しても、70万円しか稼げないこともあるでしょう。でも、1万円と比べたら69万円も多く、10万円と比べても60万円も多いわけですから、大きなゴールを設定したほうが「得」です。
 
つまり、求めるものが大きいほうが、大きく返ってくるわけです。仮に、100を目指して70になったとしても、残りの30はその次にがんばればいいだけの話です。

だったら、できるだけ大きな目標、きらきらしている目標を思い浮かべてみませんか――。
これが「ゴールドビジョン」というメソッドの要点になります。

(4)なぜ、私は上司の言葉に驚いたのか


以前、私が会社員だったとき、上司と次のような会話をしたことがあります。
 
上司:久野君、こんなに大きなことを言ってできなかったらどうするの? もう少し抑えておいたら?
 
私:大きな目標を立てたほうが大きく返ってくるので、大きく言っておきたいと思います。
 
上司:でも、それだと評価が下がるよ。
 

みなさんは、どんなふうに感じましたか。
私は心の中で、「えっ! そうやって考えるのか。100と言って70だった場合と、10と言って10だった場合を比べると、70のほうが圧倒的に大きいのに……」と思ったものでした。
 
もちろん、組織に所属している場合、いろいろなルールや塩梅があって、見せ方の工夫が必要になるとは思いますが、本質的な話をいえば、「誰かの評価ではなく、大きなゴールを掲げ、大きなことを成し遂げませんか」というのが、私の提案です。
 
今日はこのあたりで終わりにしますが、みなさんが幸せになる方法、成功するためのメソッドについて、引き続きシェアしていきたいと思います。
 
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
次回またお会いできるのを楽しみにしています。

書籍『ゴールドビジョン』(ソフトカバー、kindle)
↓ ↓ ↓

久野和禎のサイトはこちら

コノウェイ株式会社のサイトはこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?