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子どもの運動指導で叱ってもマイナス効果しかない理由と対策方法

僕の家の近くには小学校があり、夕方になるとよく子どもたちと一緒にグラウンドで体を動かして遊んでいます。


その際、グラウンドの中央では小学校のサッカークラブが練習をしているのですが、そのコーチの子どもへの声かけがあまりよろしくない。


「何度言ったらわかるんだ!話を聞いていたのか!」


「なぜ教えたのにいう通りにできない!?」


という様な感じで、指導というよりは、うまく子どもができないことに対しての苛つきをぶつけている感じが強く、端から見ていて正直不快感までこみ上げてきます。


子どもたちも楽しんでしているというよりは、コーチの指導したことを淡々と行なっていると言った印象… 。少しふざけたり笑っていたりすると、すぐにコートから激が飛んでくるといった有様。


サッカーを楽しむためにクラブに入ったはずの子供たちが本当に楽しんでサッカーをしているのか不安になってきます。


この様な指導というよりは大人の苛立ちを子どもにぶつけている運動指導、未だに良くみますし、耳にもします。


無知なコーチの危険性

運動を教える際は熱血コーチの人から教えてもらうというイメージがあるかもしれませんが、大抵の場合指導に熱心なわけではなく、子どもが思い通りにいかない事に怒っている指導者が多いように感じます。


そしてさらに厄介なのは、そう言ったコーチのほとんどが「人の身体の事」を全然理解していない人が多いという事。運動学や動作の勉強をしていない人が多いのを痛感しています。


実際件のコーチに関しても、身体能力をあげるトレーニングは見られないし、さらにいうとスキルトレーニングも不十分… 。根性論だけでは子供のスポーツは上達しません。


それどころか、強い指導に自分を出せずに萎縮してしまったり、最悪の場合コーチが身体の事を理解していないのに負荷の強いトレーニングを強いた結果怪我の元になってしまうケースも存在します。


子どもに運動指導を行うコーチがどう指導するのか、どれほど運動を理解しているかがその子の身体能力を高める、怪我を予防するためにも非常に重要な要素となるのです。



まずは未来をイメージさせる事が大事

では子どもの成長を促すコーチはどの様なコーチが理想なのでしょうか。


一番大事だと感じるのは、子どもに教えるのを強要するのではなく、子どもに「スゲ〜!」と思わせてこの様に上手くなりたいと思わせてくれる指導が大事だと考えています。


サッカーであればドリブルやリフテインングと言った凄技を見せてもいいでしょう。僕の場合、運動指導を行う際は実際に自分も一緒に体を動かしたり競争したりして、こんな遊びでもこれぐらい動けますよというのを見せたりします。


実際に凄技やすごい動きを子どもに見せると、こんな動きができるんだ!と興味を持ち始めてくれます。興味を持ってもらえばこっちのものです。その後はどんな運動でも集中力をキープして運動してもらうことができます。


どうしても基本や基礎を教えたくなるかもしれません。もちろん基本や基礎は非常に大事です。しかしその前に興味を持ってもらったり、練習したらこんなこともできる様になるということを魅せて子どもの意欲を高めることが重要になると考えています。


土台を作ると同時に子どもが集中して練習に取り組めるきっかけを作ってあげることが大事なのです。


そしてそのためには身体のことの学びが必要不可欠です。どんな子どもでも成長できる様に指導するためには、どの様な運動がどんな効果があるのかを大人が知っておく必要があります。身体のことを知ることで、子どもを安全に、的確に能力を伸ばすことができる様になるのです。


以上、子どものコーチに必要なのは、怒ることではなく子どもの興味を持たせること、そして身体のことをしっかりと理解することという事を記載していきました。


運動神経が伸びていく時期だからこそ、根性論だけではなく興味を持たせながら適切に運動指導を行なって欲しいところです。


子どもの意欲を削いで将来の可能性を潰してしまう。そんな指導者にはなって欲しくないなと考えています。

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