ゼルダ実写化も不安になる、主人公と共にストーリーも無計画な3部作【映画「メイズランナーシリーズ」】
ゼルダ実写化のニュースと共に再注目されている映画メイズランナーシリーズを見た。同じ監督が務めるらしいがタイトル通り不安になるほど3部作も見せられて最も話にまとまりのないシリーズだったと言える。
あらゆる予想を超えた、謎も謎のまま残して終わるひどいシリーズだった。
個人的にひどかったと思った点を挙げると
・1作目の迷路の設定は一切、話に関係なくなる
・主人公に計画性がないが脚本も同じで当初の焦点からブレまくる
・なんかゾンビ出てくるが邪魔
・裏切者を作る割に悪役にも繋がらないので人物として魅力に感じない
・繋ぎである2作目の話も3作目に機能せずいらなかったとすら思える。
・肝心な主人公トーマスがそもそも何者だったかなど、あらゆる伏線も回収されず雑なオチで終わる
ここからはネタバレを含んで感想書いていく。
当初はどう描こうとしてた話なのか気になるぐらい行き当たりばったりさを感じる。1作目が良かったまま終わったシリーズ。
正直2作目で飽きたが、終わりよければと言うことで取りあえず3作目も見てがっかりした人も多かったと思う。
シリーズ追う上ではなぜ少年らや反乱分子になりえるトーマスをあの迷路に送らないといけなかったのか、
なぜ記憶を消す必要があったのか、1作目に散りばめられた設定の謎を追って見せられたのに何一つ明かさず関係もないオチで終わる。
個人的には走らせることによって抗体力も上がるからとか、「記憶消した」のも少年少女に権利を主張させず大人の負担が無ければ成立しないほどの負荷をかけることで、統治側の社会を風刺した展開になるのかなどまで考えたが迷路の設定自体が崩壊するので目的も最後まで明かされない。
散々少年らを人体実験してフレアが治らない絶望感も見せたのに結局トーマスの血が特効薬になり、秘密がはびこってそうな拠点の都市も勝手なクーデターで丸ごと爆発させて終わったのはひどかった。原作はもっとまとまりがなかったと聞くが考察に細かい今に公開なんてしてたら総スカンだったと思う。
またフレアの感染してしまった人間がゾンビとして2作目から現れるが、ストーリーの焦点が最初から研究施設の正体と記憶を無くした少年らの謎に充てられるために、ゾンビ要素に無駄を感じてしまう。
ここがゾンビ対少年らに最初から焦点を当てて後々研究施設の存在が出てきたらホラーとしても成立するが、大元の悪が分かってる鑑賞者側は感染者がゾンビになろうが話としては関係なく脅威にも感じない。
1作目の閉鎖された迷路に出るクリーチャーの方は恐ろしかったが作品追うごとに何もかも弱くなっていった。
ただ走るゾンビが映画「新感染」ではなくこの作品が元祖だったのは意外だったが、こっちはただ要素として取ってつけた感ぐらいで語り継がれてない。
最後は裏切ったテレサと悪役の女性科学者は親子で女性の復讐を描いた話にもなるかと思ったがそんな展開も、主人公との関連もよく分からず6時間付き合って驚きもないまま無難に終わっていく。
CGや少年社会によるキャラクターの作り方は上手かったのでそこに関心強かった人はアトラクション感覚で楽しめるのだろうが、映画としてのカタルシスやストーリー性としては面白味はなかった。
アンチャーテッドの映画もそんな感じだったしゼルダの実写化も不安になってはくる。任天堂にはかんばってほしいが細かい面白さはあまり期待しないでおきたい。
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