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ジュエリー教室「クラフトルームHAKATA」レポート(ワックス基礎体験, 盛りWAXペンダント)

こんにちは。造形作家の塩井一孝です。福岡を拠点に絵を描いたり、彫刻を作ったりしています。この記事は、とあるジュエリー教室の体験レポートです。これからジュエリー制作を勉強しようと思っていたり、これからジュエリー教室に通ってみようと考えている人の参考になれば幸いです。

・前回の記事はこちら↓


ワックス基礎技術体験②【盛りWAXペンダント】

目的:ロウの特性を学ぶ
学習すること:ワックスを溶かす、盛る

3回目はワックスでジュエリーの原型を作る体験講座でした。いわゆる鋳造というやつです。大学の授業でブロンズやピューターで鋳込んだことがありますが、ジュエリー用のワックスで原型を作るのは初めてです。どうやら形に自由が効くので、僕が作りたい『写光石』のジュエリーに向いていそうな予感。早速やってみました。

1. 図案を決める

石が好きなので、石の形をモチーフにしたペンダントを作ることにしました。はじめに六角形の石を描いて頂点を結んだデザインです。その図案をトレーシングペーパーに描いて行きました。

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2. ブロックワックスを溶かして形を作る

この青い塊がブロックワックスです。「スパチュラー」と呼ばれるハンダゴテのような道具で、溶かしたワックスをトレーシングペーパーの下書き線の上に少しずつ置いて行きます。初めは満遍なく薄く盛って行きます。

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必要な厚みまで盛り上げたら、ワックスのバリをアルコールランプで除去します。炙りすぎるとワックスが溶けてやり直りです。

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ほらね。溶けました。

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...修正して、ようやく原型の完成です。

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ワックス基礎技術体験③【盛りWAX写光石リング台座】

時間があったので、僕の作品『写光石』のリングの台座を制作してみることにしました。ただ、この日は『写光石』を持ち合わせていなかったので、教室内の植木鉢の軽石を頂戴しました。生徒のイレギュラーな要求にも柔軟に対応していただけて嬉しいです。

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1. リング部分を作る

トレーシングペーパーを丸めてリングの内径を作ります。それを木製の棒に巻き付けて盛りワックスのベースとしました。必要な強度と見た目をイメージしながらワックスを盛って行きます。

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2. 石座部分のデザインを決める

先生と相談しながら、どういう爪の止め方が良いか決めました。爪を4点作ることにしました。

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2. 石座の爪を盛りワックスで作っていく

はじめに、石にワックスがくっ付いてしまわないように、石をセロハンテープでぐるぐる巻きに。ワックスを盛る時は、セロハンテープを溶かしてしまわないように慎重にワックスを置いて行きます。爪は石が取れるように最後に広げて完成です。この原型は鋳物の業者に郵送して、シルバーの鋳物として帰ってくるそうです。

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感想

盛りワックスは初めての体験で面白かったです。やっていくうちにコツも掴めてきて、造形の幅が広がりアイデアも湧いてきました。不定形な『写光石』に沿わせたリングの台座を作るなら、このワックスが相性が良さそうだということに気づきました。戻ってきた作品を見て、次の構想をまた考えたいと思います。また、リングの台座は地金を加工して鍛金でも出来るとのこと。様々な技法で『写光石』の金具を作ることに挑戦してみたいです。

ではまた!

・ジュエリー教室で教えてもらった入門書。幅広いジュエリーの基礎技術が網羅されているので、一度読むだけで制作のアイデアが広がります。↓



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