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24 / TWENTY-FOUR - ドラマのテンポを爆速にした

20世紀の最後の頃は、別に誰も世紀末に何かが起こるなんていうことを信じているわけではなかったのですが、どこか閉塞感が漂っていていました。そのなか世紀をまたぐY2K問題が話題となり、まだまだコンピュータもネットも使っていなかったような人たちにまで生活にITが染み込んでいることを気が付かせていました。

無事に21世紀を迎えると、もう冷戦は終わっていて新しい世界が始まっていることに気が付きます。果たしてそれはバラ色の未来なのかというと、解決すべき問題が実は何も変わっていないことにも気が付きます。いったい世界はどこに向かっているのだろうという不安がやがて現実になります。

アメリカ同時多発テロ事件

この事件は少なくともアメリカ人にとっては大きなトラウマとなり、見えない敵にいつ襲われるのかわからないというテロの時代が始まったのです。


なんていう前置きを書いてみましたが、今回は名前を聞くだけで数字が変わり続ける7セグ文字と「ピッピッピ」と迫ってくる効果音、そして主演声優のがなり声が聞こえてくる「24」です。

【ドラマ24】 シーズン1ダイジェスト by TSTUAYA TV

アメリカではFOX系列で2001年の秋から2014年まで8シーズン+αに渡って放送されたテレビドラマです。日本でも2003年にはレンタルが開始され、翌年からはFNS系列での放送が始まりました。1シーズン24話を1話1時間ずつ24時間を描いていて、観ている人からはリアルタイムで事件が進んでいくように感じられるようになっています。その24時間にはシーズンごとのテロ事件があり、その発生から解決までが描かれます。場面転換のシーンでは時刻が映し出され時間に追われるさまを強調し、複数の登場人物をカット割りした画面に映し出すことで、ストーリーの進行に同時性を与えます。これがあまりに特徴的だったので「24といえば」という手法にもなりました。

24 -TWENTY FOUR-

主演はキーファー・サザーランド演じるジャック・バウアーで、吹き替えは小山力也さんが担当されています。声優さんの印象が強くて元の声を聞くと「あれ?」と思ってしまうほどです。

【24】 ジャックバウアーの歌

彼以外の登場人物はシーズンごとに変わっていきますが、大統領を演じる俳優さんが、有色人種の大統領が実際に選ばれる前に登場するあたりアメリカの時代センスを感じさせます。

24 -TWENTY FOUR- の登場人物

『24 -TWENTY FOUR-』を語る上で欠かせない“24人”の登場人物

このドラマは最初に大いに受けたので気を良くしたFOXは大々的な世界展開を行い30近くの国と地域で放送されました。日本でもレンタル開始とともにTSUTAYAなどでは新作の取り合いになっていた記憶があります。テレビ放送が始まると見逃すと展開がわからなくなるので、しっかりと録画予約をしていました。深夜なので寝落ちすることもありますしね。毎話、終わるたびに次に何が起こるのかが気になって仕方がありませんでした。既にレンタルで見ていた人たちはテレビを見た人が追いつくのを心待ちにしていましたね。

リアルタイムドラマの金字塔、海外ドラマブームの火付け役となった『24 -TWENTY FOUR -』

シーズン終了後、スピンオフ作品(24:レガシー)も作られ、日本でも2020年に唐沢寿明主演の「24 JAPAN」が放送されました。「誰でも知っている」という地位を得たためにものまね芸人も登場したり、いろいろな作品の中にもパロディーが登場しています。残念なことはサスペンスの展開自身が魅力であるために一度観てしまうと二度目からは同じ見方ができないのですが、まとまった時間が出来た時に一気に見直すと、新たな発見があるかもしれません。

24 -TWENTY FOUR- コンプリート ブルーレイBOX (「24 -TWENTY FOUR- レガシー」付) [Blu-ray]

ヘッダ画像は、以下のものを使わせて頂きました。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:24-Logo.svg
オリジナルのアップロード者はドイツ語版ウィキペディアのTuxoさん - Transferred from de.wikipedia.(Original text: SVG erstellt von Tuxo und Ahellwig), パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=10745221による

#海外ドラマ #TWENTYFOUR #ジャックバウワー #テロ事件 #レンタルビデオ

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