暗証番号を暗唱できる?
銀行で窓口に通帳を出すのではなく機械を使うようになってから、数字4桁の暗証番号というものを使って本人確認をするようになりました。いつの間にやらクレジットカードもサインではなくてPINと呼ばれる数字を使うようにもなりました。今では運転免許やマイナカード(別にパスワードもあるけど)もそうですね。
これは使う時に都度メモを見るわけにもいかない状況で使うことが殆どなので、覚えてしまう必要があり、多くの人が覚えやすい並びの数字であったり自分の誕生日であるなどを使いがちです。暗証番号は続けて間違えると使えなくなってしまうように使われており、思い出しにくい数字を選んでしまうと、間違った時にどうしようという恐怖心もあるのも覚えやすい数字を選んでしまいがちな一因でもあるのでしょう。
たった4桁の数字なので、そもそも10,000通りしかありません。間違えた時にロックされないとコンピュータの能力ではあっという前にすべての組み合わせを試せてしまうので、ロックしなければ困るのは確かなのですが、ロックされてしまうと煩雑な再発行などの手続きが待っているので、お馴染みの数字を選ぶのがほとんどです。
そもそも暗証番号とは他の人に知らせないことで成り立っている本人確認方法なので、他の人が知りうる情報で数字を選んではマズイのです。その意味では電話番号の末尾や誕生日なんて他の人に知らせていることの多い情報なので基本的にはアウトです。但し、自分の情報でなければ結構、大丈夫だったりします。家族の情報はちょっと危険ですが、友人であったり有名人であったり、それから故人や以前の自分の情報であれば、随分と類推しにくいものです。
私も以前、学生時代の学籍番号を使っていた時代がありました。個人情報として流出する可能性は低いですし、単に学生証をしまっておけば忘れても大丈夫です。学生時代にテストで何度も書いた数字なので結構、忘れないものです。他にも既に消滅している実家の電話番号の末尾を使ったこともあります。現役の情報として探しても見つからないですし、インターネット以前の情報なので、流出しているおそれも低いだろうと睨んでいます(いずれも今は使っていませんが)。
このように個人的には良く覚えているのだけど、いわゆる個人情報に紐づいていない数字を選ぶのがオススメです。そう考えればいろいろな数字が出てくるものです。忘れがちだけど忘れてはいけない数字、そして調べればちゃんと出てくる数字が良さそうです。これだけで悪い人が個人情報から暗証番号を類推することが困難になりロックされるまでに当てられてしまう可能性が低く出来そうです。
ちなみにちゃんとランダムな数字を決めて使うという正統派の方には、誕生日の組み合わせでは出てこないような1300以上であったり、末尾が32以上のモノがオススメです。統計的には大きくなるに従い使われる頻度が減るという話を聞いたこともあります。実際にキーなどで入力する時の事を考えると同じ数字が連続するのは打ち間違えることがありそうなので、避けたほうが無難かも。
4桁の暗証番号をすぐに忘れてしまう方に!第三者に推測されにくい、おすすめの暗証番号の決め方、覚え方まとめ(クレジットカード版)。
失敗しない、覚えやすく安全な暗証番号(PIN)の作り方
ところで本来であればカードごとに番号を変えたほうが望ましいのですが、そんなことをすれば、どのカードがどの番号だったのか、少なくとも暗記に頼れば間違う可能性が高くてロックされる悲劇が待っています。そこでカードに暗証番号を書いておくという大胆な方法があるそうです。もちろん書いてある番号をそのまま使うのではなく、その番号に記憶している(1種類の)番号を足した数字(繰り上がりは捨てる)を実際に使う暗証番号にするのです。足すくらいなら暗算で出来ますし、すべてのカードに対して実際の暗証番号をすべて異なるものにするのも容易です。そして悪い人は多くの場合「こんなバカがいるんだ!」とばかり、書いてある番号をそのまま試したり、そこに拘って数字を逆にしてみたりすることが多いので、あっという間にロックしてくれるという次第。
とはいえ、カードに書き込むのは躊躇するので、自分ではこれをやっているわけではないのですけどね。グループごとにいくつかのバレそうにない数字を使っています。いずれにせよ、たった4桁の数字なので、原理的には常に1万分の1の確率で当てられてしまうのは確かです。10回試せるとすればだいたい0.1%にもなるので、せめてこの確率になるようにバレそうにない数字を選びましょう。
ちなみに暗証番号を忘れてしまったと言われたので、本人に普段はどんな数字を選んでいるかのインタビューをした上ですが、10人にひとりぐらいはロックされる前に暗証番号を当てることが出来ています。あんまり褒められた話ではないのですが、類推できる番号を選んでいる人が多いのは確かです。気をつけましょうね。