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占いはお好きですか?

コンピュータのプログラムを覚える時に、よくサンプルコードとして登場するのが、じゃんけんであったり、くじ引きがあります。単なる乱数を相手にするだけなのですが、画面に出す文字や絵を工夫することで、楽しめるようにするのがミソです。また乱数だけでは味気ないので、誕生日を入力してもらい、バイオリズムを計算するなんていうのも定番です。

こうなると、もっと本格的な占いなんぞやってみたくなるわけです。そこで当時はネットなんてなかったので、本屋に行って占い入門などの本を仕入れて読んで見るわけですね。いろいろな占いを調べてみると、流儀はそれぞれですが、占う対象の人と内容、そして時期に関する情報を得て、それを何らかの方法でパラメタ化して分類してある結果に当てはめていくというのは共通しているようでした。この時に何らかの超自然的な何かを乱数で得ることもあるのですが、単純に数学的な処理ではなく、何らかの意味付けが大事なわけです。そこで対象となる人に何かを選ばせたり、その時間を測ったり、意味がありそうなことをひねり出すのです。

自分で書いたプログラムを自分で動かし喜んでいるうちはともかく、他の人に使ってもらうようになると、こんなプログラムでも元があるわけですから、それなりの結果が出るので、凄く喜んでもらえたりするわけです。当時のパソコンは良くてもカタカナしか表示できなかったので、それはそれで味があるものの、どちらかというとパソコンにはパラメタだけ出してもらって、それを見ながら人間が創意工夫を凝らして説明してあげるほうが喜ばれます。

こんなことをシているうちに、占いというものは、占ってもらうよりも占ってあげるほうがすっかり楽しくなってしまいました。大体において占ってもらう人は、欲しい項目というか結果があるものです。最初は出てきたパラメタのうち、もっとも強く出ていることを参考に当たり障りの無いことから始めると、仕草や表情に変化が出ます。その反応で方向性を決めて、出ているパラメタを眺めて山と谷をつけながら、結果をお知らせしていくのです。

世の中には占ってもらうような本はいくらでもあるのですが、占ってあげる方はあまりありません。そこで心理学の本であるとか、宗教の本を参考にしながら、何か懺悔を聞いているような人も多いのですが、ノウハウを勉強しました。また占うシステムの方も研究したのですが、占星術はコンピュータとの相性は良いのですが、天文学の計算と結果があいません。出典によっては、どうも時差の補正があったりなかったり、ぜんぜん違う計算をしているものもあり、もう自分で解釈を決めるしかありません。偶然性に頼る部分も偶然に必然を求めるのが占いなので、電線を伸ばして本人に触れせてみたり初期値の生成に苦しむわけです。

乱数はゲームでもよく使うので検定も慣れてきて、結果に偏りが出ないようにというか、想定通りの結果が出るようなロジックも手に入れて、占いは楽しむだけでしたが、くじ引き装置とかを作って売り込んだこともありました。まあ占いができるようになっても運勢が変わるわけではないですし、くじ引きを作っても当たるようになるわけではありませんが、自分(の装置)が出した結果で、人が一喜一憂しているのを見ると、なかなか心が広くなるもので、人生は楽しいなと思うわけです。

ヘッダ画像は いらすとや さんより
https://www.irasutoya.com/2014/09/blog-post_349.html

#占い #バイオリズム #くじ引き #占星術 #乱数

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