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夫の作りかけの家仕上げていきますシリーズ~オ~マイ!クローゼット2

一体あのクローゼットはどうなったのだろう?

ひょっとしたら、そう思っている人がいるかもしれない。

んで実際のところまだどうにもなっていないのである。

なんでそんなにトロいわけ~?
いや、いけない、いけない、東京タイムでばかり物事を考えていては。
ここは電車の駅も近くにないカナダ田舎町である。

以前に書いたようにベッドルームのクローゼットドアが取り付けられるも、中のドライウォールが雑極まりない。
これはいったいどうなっているのと、ワークマンのアレックスに物申した。

ダイジョウ〜ブ、ダイジョウブ、ちゃあんと修正できるからさ~

と調子いい。

OOOでXXXをしてあと△△△をすればready to go(準備万端)ってぇわけよ。

なんかほとんど聞き取れないんですけど。

ま、とにかく、仕上がりを待ちます。
憮然としている私。

しかし実際のところは、私がその工程を把握していなかったことがわかった。
夫ジェイがすでに仕上げているクローゼット内のドライウォールには点々とペンキで塗った部分があった。それらがいったい何を意味するのか私は知らなかったのである。

右側、夫ジェイが仕上げていた部分

それはドライウォールの継ぎ目やギャップ、ビスが入ったところに塗られていて、表面を平らにするための物であった。それが終わったらサンディングと言って表面を機械でこすり壁の面をスムーズにする。そこでやっとペンキ塗りにready to go
(しかしドライウォールのあのギャップは酷すぎるだろ〜?修復出来るの...?↑前回の記事)

2時間ほど経ってアレックスがその作業を終えたというので見に行く。

壁のギャップは修正され、綺麗にサイディングもされている(左)
棚とハンガー掛けも取り付けてくれた。

新商品らしくてさ、こういうワイヤーの棚があるけど、ごっつい木製の棚よりも安上がりだし、見栄えもいいよ

そう言ってアレックスが選んできた棚である。さすが ”財布にやさしい” を社名にするアレックスである。

すっかり気をよくした私。

よさそうなので、続けてホールウェイにある2つのクローゼット、間借り人Eの部屋、そして訪問客用の部屋のクローゼットドアも取り付けてもらうことにした。

ドライウォールが足りないと言ってそのままになっていた左奥も修正された


ペンキ塗りは自分でするか?
とりあえず右は夏物、左が冬用

アレックスが片づけをして帰った後
ふと素足の裏にその感覚の記憶があった。
それはサンディングをした後の細かい粉。
薄っすらとダスティな感触。
アレックスの掃除機が吸い遺した粉であった。

ジェイが建築作業をしていた時、東京から戻ってくると、シートがかかったままの床でその感覚があった。単に建築作業の汚れで、それが何からくるものか考えようともしなかった、そのときは。

ジェイは私がいない間に壁のサンディングをしていたのだ。
これだったのか。
素足の裏がその感触を覚えていた。

床だけでなく、家具の上にも薄っすらと白い粉が振られている。
粉砂糖のようなダスト。
それはその物の色を変えるほどではなく
ある場所では触ってみないとわからないくらいのわずかな。

指先や足の裏でわかるその感触。


しばらくたって、アレックスからメールが来る。

次のクローゼットドアは・・この部屋はスライディング、こっちは50インチ、バイフォールド(bi fold)、そしてこっちは・・・だったね・・?

No、こっちが38インチで….バイフォールドは・・

まったくぅ~なんて思いながらのメールのやり取りがあった次の日のこと。
何か耳慣れない音がした。
頭の中を巡らすが、聞き覚えがない。
よく鳥が窓ガラスに衝突するのだが(ガラスが空を映しているせいで向こうから見たら空の続きだと思うらしい)その音とも違う。
そ~っとあたりを見に行く。
何の変化もない。

私はデスクに戻ってパソコンの作業を続ける。
特に変わった様子がなかったので、そのことをすっかり忘れてしまった。

そのまた翌日
スーの家を訪問する服を選ぶのに私は
クローゼットのドアを開けた。

ア~レックスぅ~!!!!!!!

さ、ささえが、へしゃげてる・・・

ア~レックスぅ~!!!!!!!

数日前のあの奇妙な物音はこれだったか。
ジェイからのクリスマスプレゼントの、あのひょっとしたら中国産かもしれない(いや確実に中国産のまがい物だった)カナダグース(高級フェザー衣類のブランド名)のジャケットが
そんなに重いっていうのおおおおお???????

オ~マ~イ!!!

スマホをつかんで無惨な崩落模様の写真を撮る。
まったくぅ~!
大きなため息とともに左親指で画面をスクロール。
アレックスのメールを鼻息荒く探す私であった。


日本とカナダの子供たちのために使いたいと思います。