小ノ澤@呼吸ケア

小ノ澤@呼吸ケア

最近の記事

これでわかる!血ガス分析アルゴリズム!

小ノ澤真一 理学療法士,金沢大学大学院医薬保健学総合研究科 博士後期課程 Twitter: https://twitter.com/SRespiFish 血ガス分析って学校の講義でならったけど,PaO2がなんやら,pHがどうたらって感じで国試でもまともに問題でなかったからあんまり記憶にない・・・。でも急性期で医師のカルテ見ると色々書いてあってうまく理解できていない・・・。3学会認定呼吸療法士の試験で受けたけど,その後使い方わからない・・・など,血ガスに関するお悩み相談を受

    • 呼吸リハビリテーションを学びたいと考えている人の第一歩!

      ​ 呼吸リハビリテーションは難しい?取っつきにくい?と思っている人はいませんか? 数値や生理学などの学生時代覚えにくい内容が多くて理解が難しかったり,あまり評価の練習をする機会がなかった聴診が必要となったりすると,自分で学んでいくのが難しいと思う方もいるかもしれません。 しかし,勉強していくと面白い!!と思うことが多々あります。これを知ったら,これから深く学んでみようかなーと思ってしまうような内容をいくつかご紹介してみようと思います! 小ノ澤(Onozawa)@Resp

      • 長期に人工呼吸器を使用する方へのリハビリテーションを考えた際に思うこと

        人工呼吸器を装着していると肺が硬くなる(肺コンプライアンスが低下する)ようになんとなく思いませんか? でも実際にそのことを検証している研究は渉猟する限りありませんでした。人工呼吸器を使用して生活されている方は,少なくはありません。通常陰圧呼吸するところを,陽圧で空気を送りこむ必要があるだけで,他は何も変わりません。その陽圧という部分で肺になんらかのダメージを生じさせることで肺が硬くなる(肺コンプライアンスが低下)のであれば,意味はなんとなくわかります。 実際に,急性期疾患

        • 最近思うこと 骨折後の手術って

          高齢者で多い”大腿骨頸部骨折”ですが,合併症などが重症の状況を除いては,多くの場合で手術を選択することが多い 実際に保存療法での場合においては,10%強ほどが偽関節を呈するようであるが,それ以外は比較的骨癒合が得られるようであり,手術を選択する理由としては,機能改善が早期に得られるのではという所になると考えられるRaaymakers EL, Marti RK. Non-operative treatment of impacted femoral neck fracture

        これでわかる!血ガス分析アルゴリズム!

          長期人工呼吸管理の離脱について,何をどうみていくか。

          アメリカでは,年間に30万人もの人が4日以上人工呼吸器管理となった状態であるProlonged acute mechanical ventilation(PAMV)の状態となる。2020年には2倍になるといわれている*1 (COVID-19の影響でもっと増えただろうな。。。) 3-7%のPAMVが21日以上人工呼吸器管理となるProlonged mechanical ventilation(PMV)へ移行すると言われている*2 *1 Zilberberg MD, Luipp

          長期人工呼吸管理の離脱について,何をどうみていくか。

          文献抄読:RSSTって結構使える。

          Yoshimatsu Y, Tobino K, Sueyasu T, et al. Repetitive Saliva Swallowing Test Predicts COPD Exacerbation. Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2019;14:2777‐2785. Published 2019 Dec 4. doi:10.2147/COPD.S226268 反復唾液嚥下テスト(RSST)は,COPDの急性増悪の指標になるか!?

          文献抄読:RSSTって結構使える。

          文献抄読

          Moradian ST, Najafloo M, Mahmoudi H, Ghiasi MS. Early mobilization reduces the atelectasis and pleural effusion in patients undergoing coronary artery bypass graft surgery: A randomized clinical trial. J Vasc Nurs. 2017;35(3):141‐145. doi

          画像をみる前に

          レントゲン画像所見を見る前に気にしていること 理学療法士は理学療法を学ぶけど,その一段階前の医学のことを学ぶ機会が非常に少ない。養成校でも違うのだと思うが,働いてから非常に思う。身体や病気を理解したうえで理学療法を行う必要があるのに,それを知らないで行っていることが多い人を見受けることが多い。これは「侵襲性の低い行為が多いから」と思っている人が案外多いのではと危惧している。理学療法は病態によっては侵襲が多い行為であると考える。よくわからないまま,負荷なくさらーっとやっていて

          画像をみる前に

          理学療法士の聴診

          ①理解していないとわからない 呼吸器のリハビリテーションというと、現在”肺理学療法”とか”胸部理学療法”という狭義のものではなく、包括的に呼吸器疾患をもった方への人生サポートを多職種で行うということであるのが、当たり前になってきていると思う。 しかし私は呼吸器のリハビリテーションの中でも呼吸理学療法の中でも肺(胸部)理学療法が好きです。(Chest Physicaltherapyだし胸部が正しいのか?) その胸部(肺)理学療法という分野において、フィジカルアセスメントが

          理学療法士の聴診

          自己紹介~呼吸と緩和に生きるPT~

          小ノ澤 真一(おのざわ しんいち) 1988年12月12日生まれ 出身は埼玉県 現在は石川県金沢市で理学療法士として働いています。 ツイッターでのフォローワー数が100を突破しそうなので、ツイッター民でよく利用しているのを見るnoteに手を出してみました。 専門的に行っているジャンルとしては、呼吸ケア・緩和ケアが中心です。リハビリテーションとしての理学療法のいいところをしっかりと抽出することができる分野だと思っていて、今は楽しく仕事しています。 リハビリテーションと

          自己紹介~呼吸と緩和に生きるPT~