吹雪の中でボルトをしめる地獄
眠たいというより寒くて、朝起きるのがちょっと遅れます。
といっても、外出の用がない限り何時に起きてもいいんですけどね。
一応7時起きを心がけてますんで。
雪が降るわけじゃないので鼻が痛くなるほど凍れるわけじゃないですが、都会の冬は風邪ひきそうな寒さだべさ。
(北海道出身)
夜は冷え込むからと、昨日は昼間にウォーキングをしたんです。
外壁工事?なのか、業者が作業している光景。
僕はいつも作業員の顔をチラッとチェックしちゃうんです。
「昔お世話になった会社の職人さんだったりして?」とか思って。
僕は少しだけ札幌に住んでいたことがありました。
しかしあまりにも生活しずらくて、結局1年後に東京に戻りました。
札幌で半年経った頃、どうにかお金を一気に貯めて引っ越ししたい。。。
そう思ったんですが、なんせバイト代が安い💦
自分ができる高収入バイトは肉体労働しかなかった。
フェンス工事のアルバイトをしたんです。
日給9,000円だったかな?
それで、下宿して山の中で連日働くことも多かった。
おかげでお金を使う暇もないし、順調に貯まりました。
ただ、二度とやりたくないほどキツイ仕事でした💦
最初にやった現場が、もう素人には地獄のようなもの。
社長にも「修行だと思え」って言われました。
例えば25kgの鋼管を担いで山の斜面を這い上っていったり、
「平地なんだから二本ずつ運べ!」って、25kg×二本を肩に担いで運んだり。
肩にめり込んで、痛い痛い。。。
ほぼ崖という角度で、穴あけのマシン使って穴掘るとか。
地中で石に引っかかると、ハンドルが持ってかれて身体ごと振り回される。
(これ、怖いんです💧)
山の中の現場は、とにかく心を無にして耐えました。
頭の中にしょっちゅう「シャボン玉(長渕剛)」が流れて 笑。
ドラマの主人公にでもなった気分にならなきゃやってられない。。。
強烈に覚えてるのが、真冬の畑に暴風フェンス?を設置した時のこと。
畑なので周りには何もない。
晴れた日は作業場所も広いし快適なんですが、吹雪になると悲惨。
身の危険を感じる猛吹雪じゃない限り、作業するんですよ💧
作業しているうちに、だんだん吹雪いてきて。
でももう作業しちゃってるんで、途中で止めるわけにもいかない。
猛吹雪の中、インパクトドライバーを使って、ナットとボルトをしめる作業。
鬼のように手が冷たい。
革手は凍りついている。
指先は冷たすぎてまともに動かないし、革手が凍ってるのでボルトやナットが上手く掴めない。
そうすると、革手をはずして素手で作業を始める。
もちろん冷たいなんてもんじゃない。
ドライアイスを触るかのように、ボルトに触れると指にくっつく感じさえある。
泣きたくなるほど辛かった記憶があります。。。
確か26歳とかだったかな?
東京に戻りたい一心で、よく頑張ったもんだ。。。
歳もとったし腰も痛い。
あの頃と同じ労働できるかっていったら、腰ぶっ壊れて終わりでしょうね。
でも気持ちの上で。
新しい日々や仕事が不安だった時、
「あのフェンス屋のバイトに比べれば大したことない」
そう思える強さを手に入れました。
悪夢のような日々でしたが、それを我慢してまで東京で音楽をやろうと思っていたんです。
新たな暮らしに挑んでいる現在。
あの頃の自分に負けていられません。
そして、あの頃の自分をガッカリさせたくありません。
凍れたボルトを摘んでいたこの手だからこそ、弾けるギターってのもあるかもしれません。
音大をでた優秀な音楽家には決して奏でられないブルースです。
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