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短編などの武内和美 小説集

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その他いろいろ、私の書いた物のまとめ。
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#武士

#4ライバル翳の洗礼!

~ 経連寺 翌朝 ~ 拙者は無事にセンズリ道場に入門できた。 だから……ここにいる同志たちは みな大会に向けたライバルだ。 その中に一際目立つ存在がいた。 名を翳といった。 翳は顔も美形ながら巨根で すごくできる男だった。 体はスラっとほっそりとしている。 目はツリ目で闘志を感じさせる。 「おらが必ず万ズリ公になる男だ」 遠くからやってきたのだろうか? やけに訛りのある話し方だ。 「おい、新入り! おらと寝ろ」 「はい?? 拙者は男であるぞ。何を考えておる」

#3入門試験:絶倫寸止め反復法!

詩月はセンズリ道場に入門すべく 町はずれの経連寺にやってきた。 この寺には道場としての裏の顔がある。 大会を目指す人たちは ここに入門する人がほとんどだ。 理由は簡単。 ここの経連寺の道場の師範は “万ズリ公” に五連続でなったというのだ。 彼の巨根の射精時の勢いは 弓道の域に通ずるという。 彼の脳内は日々の性的妄想により “好きな時に・好きなだけ・思うがままの飛距離” での 射精を可能としているのだ。 そのため生きたまま悟りを開いた “即身成仏” になった

#2詩月ともののけ魔ダコ

江戸湾。 ここでは新鮮な 魚介類が毎日水揚げされる。 特にタコはほぼ一年中水揚げされるため 江戸では一般的な魚介であった。 また高タンパクで味もよく 屋台の多い江戸では古くから重宝されてきた。 「わっとっと。このタコは活きが良いねぇ……!」 水揚げされたタコ壺から元気の良いタコが出てくる。 これらは生きているうちに競りに出される。 そうして競り落とされたタコの多くはゆがかれて おなじみの赤い茹でダコになるのだが……。 一部のタコは生きたまま市場に並ぶこともある。

#1大王子家の名誉にかけて(プロローグ)

時は江戸。 江戸は長く安定した平和な時代が続く中、 そこでは春画や遊郭を始めとする 性の娯楽が蔓延していた。 葛飾北斎でさえ春画を 描いているのは周知の事実である。 また銭湯の男女混浴は当たり前だった。 だから出会いのために利用する客も多かった。 挿絵:https://img1.mitemin.net/hy/9c/hmqt6fmasxa5wkmbyn32c7mg79m_146w_sa_ek_3i64.jpg これが江戸の隠れた性の歴史なのだ。 そして武士たちによる