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短編などの武内和美 小説集

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その他いろいろ、私の書いた物のまとめ。
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2023年3月の記事一覧

#2変態止まれ! ヌレヌレびしょびしょの運動会演習!!(前編)

翌朝……。 あたしはトイレでおしっこをしながら現状を整理する。 もふもふのキューピッドちゃんが 本から出てきたことについて聞いてみる。 「あたいは人間の恋の成就のために今修行中にゃ!」 (はぁ……、思ったより可愛いからまあいいかな……) 「じゃあ “ピッドたん” は和真くんとの仲を取り持ってくれるの?」 「ピッドたん?それはあたいのことにゃ?」 「あぁゴメン、呼びにくいからこれからピッドたんって呼ぶね」 「まぁ、そういうコト!あたいに掛かれば 男の子なんてすぐにメロメロ

#1登場! 恋の悪魔のキューピッド!?

~ 新学期 ~ あたしは小学4年生の女の子。 音葉千尋。 みんなからチ~ちゃんって呼ばれてる。 だけどあたしには好きな男の子がいるの……。 乙武和真くん! まだあたしの心は伝えてないけど……、 和真くんのことがだ~いすき。 そんな彼のことを思い続けていたら、 突然の出会いが待っていたの……。 家のお父さんの書斎の掃除をしていたら……。 突然古めかしい本がピカ~って光って、 可愛い女の子の悪魔が本から出てきたの! 大きさは一般的なぬいぐるみくらい……。 もふもふし

#3東の村

今日も僕は縄文時代にいた。 勝也さんの家に居候にさせてもらったのだ。 「今日は東の村へ行く」 「東の村?」 「まぁ、なんだ……。 俺たちの子作りってやつさ……。 子供が出来たら、村に移住できるんだ。 子供を守るために群れるってわけだ。 女たちもいっぱいいるぞ。 ……だけど女に手は出せねぇ! そこにはそこのルールがある。 だから今日はその移住申請のために 東の村に行く。分かったか? 少年」 僕の呼び方が少年に変わる。 「たまには名前で読んでくださいよ。 ウズキって名

#2初めての猟と料理

気がつくと僕はまた原始時代にいた。 「おい、お前!」 「今から猟に行くぞ。 そろそろ獲物が罠にかかった頃だ……」 「あ……は、はい」 「武器貸してやるから、手伝え」 僕は髭の男に従う。 しばらく歩いたところの草原に 罠が仕掛けてあるという。 しかしいつまで経っても草原に着かない……。 「はぁ、はぁ……結構歩くんだな……」 「文句を言うな! 生活が懸かってんだ」 僕の足は棒になった……。 ようやく草原に着くと罠が仕掛けてあった。 木と縄だけで作った罠だった。 餌

#1ここって邪馬台国より前だよね?

僕の名前は浮月茂。 昨日まで普通の高校生のはずだった。 得意な科目は物理。 理系科目は全般的に得意だ。 でも歴史などの文系科目は苦手だった。 今日も数学の課題を終わらせたあと、 いつもどおり寝た。 すると夢の中で女神が現れた。 絵画の世界のような女神だった。 後光がすごく眩しくて…… 目が開けられないくらいだった。 「あなたにもう一つの人生を与えましょう……。 あなたは学校生活ともう一つの人生を両立できますか?」 「もう一つ? それは二重生活ってことでしょうか?」