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甘やかされる男

これはわたしの同期の男の子のお話


自己評価が高くて承認欲求が強く、そのくせガラスのハートの持ち主のメンドクサイ男。


最初っから

最初から、口は上手かった。
お調子者だ。
上に媚びるコバンザメタイプ。
最初の決起集会の時に、「次は幹事僕やります」と立候補してアピール。

その幹事も社長の二番煎じで特に何もしていない。
お店も前回と同じだし、日程も社長が決めた。
参加確認だけの名ばかり幹事なのに、やれ幹事だから大変だったアピールをずっとする。

飲み会と言ってもコースでもなく当日好きなものを頼むし、飲み物もボトルで頼む。
そのボトルの飲み物を作るのもわたし。

帰り際に幹事のお礼を言ったら、じゃぁコート買ってくださいよ

ん?ナンデあなたにコートを買うの?


忙しいアピール

定番中の定番、俺忙しい

毎回定例会に遅れてくる。
リモート会議でも遅れてくる。


バレバレ

この前は別の同期の昇進祝いで役員会合をした。
事前にこのナルシストからは遅れるかもの連絡はあった。

当日開始時間になっても何の連絡もない。

遅れるの分かっていたら連絡しない?
仕事でスマホ使えなくてもトイレとか行った時にでもLINE出来ない?

まさかのテレワークでいつでも連絡できるやん!と怒り。


ナルシストから連絡がきたのは開始1時間半後に今から家出ます

はぁ?遅れましたの一言ないの?

ここで平和主義の滅多に怒らない社長の大きなため息にビックリ。
サッカーの試合がもう少しで終わるから。と一言に一同愕然。

ありえない。

社長も役員も今さら来なくていい
ナルシストにお店の時間もあるし、ごめんとLINEで連絡。
なんでわたしが謝らなアカンねんと悪態付きながらも、なんとか大人の対応で返信。

わたしは幹事だったこともあり、時間調整をしたのに。
そこは社長も感動してくれたからよかったけれど。


まさかの発言

このまえのリモート会議ではそれぞれのチーム進捗の話。
ナルシストは口だけで一切進んでいない。
取りまとめが出来ていない。
社長も役員も曇り顔。
結局社長のヘルプが入ることになった。
それって本来のプロジェクトからしたら本末転倒ではないのかと思ったけれども、役員がいい加減無理だと判断したのは容易に想像できる。

そこからのこの前の会合、参加出来なかったじゃないですか。と恨めしそうに言いだし、役員がごめんと謝る状況に。

俺、肉食べたいです

はい?誰がお店探すの?
そもそも連絡ない無礼は誰?
キミはナニサマなの?

もう心の中でマグマと化した怒りの塊が。
口を開けたら何かを言ってしまいそうだったので、ずっと黙っていた。
その日のリモートは画面なしで音声のみだったのがせめてもの救い。


甘やかしていこう

自分の成果に対して何かしらの対価があると思っていたが、ナルシストは現場でも遅刻が多くて文句を言われているのに、役員は打たれ弱い彼にはあまやかしていこう。方針だと。

口がうまいから、使い勝手はあると。
まぁこれからの成長次第でもあるのだが。

ただそのあまやかしに甘んじて時々役員から大目玉を喰らっているらしいが。

井の中の蛙で頑張れナルシスト。
そんなナルシストにわたしはあざといと言われるが、あざとくて何が悪い。

あざといは計算出来るってこと。
考えているからこそ、お店選びも時間調整もすべてやってのけるんだよ。

だから社長もわたしにしか幹事を振らなくなったんだよ。
文句いてウルサイわたしなのに。

そういうことだよ。

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