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詰んだと思う瞬間5選:人生はまだこれから

エッセイのスタートはビールのようなものだ。すっきりした始まりとくだけた終わり、その間にあるのは思考の泡立ち、言葉の弾ける旨さだ。さて、くだらない話をしようじゃないか。詰んだと思った瞬間、5つのランキングを提供しよう。

5位: パスワード忘れ

時代はすっかりデジタル化されている。メール、SNS、銀行口座、クレジットカード、あらゆるアカウントはパスワードで守られている。それを忘れた時、人は完全に詰んだと感じる。何もできない、ただ時間を浪費してしまう。パスワードのリセット、これほど人間の尊厳を奪い、時間を奪い、人生から色彩を奪うものはない。俺はただ、再設定されたパスワードを眺めながら呆然とする。そして、また忘れる。

4位: 冷蔵庫空っぽ

仕事から帰ってきて、腹ペコで冷蔵庫を開けたとき、中身が全くない。これ以上に詰んだと感じる瞬間はない。冷蔵庫の中は虚無そのもの、むしろ、そこには自分の魂が映り込んでいるようだ。空っぽの冷蔵庫、それは生活そのものの詰みを象徴している。

3位: 洗濯物忘れ

シャワーを浴びる前にタオルを探した。なかった。そして濡れたままのタオルを見つけた。何日前に使ったのだろう、もう何も思い出せない。その匂い。野良犬のような。洗濯物を忘れるということは、日々の生活そのものを忘れてしまったということだ。

2位: バッテリー切れ

スマホのバッテリーが切れたとき、まさに詰んだと感じる。全ての情報、全てのコミュニケーションが断たれ、ただただ存在するだけの電子の塊。その時、人間がどれだけ電子機器に依存しているかを痛感する。それが自分自身だということに気付かされ、詰み感が深まる。

1位: 睡眠不足

人間が最も詰んだと感じる瞬間、それは睡眠不足のときだ。瞼は重く、頭はボーッとして、何も考えられない。仕事に行くのが億劫で、人と話すのが苦痛で、ただ眠りに落ちたい。でも、仕事が待っている、家族が待っている、生活が待っている。それをすべて放って眠りにつけたら、それこそが本当の詰みだ。

以上、詰んだと思う瞬間、5選だ。これが俺のリストだが、君たちはどうだろう?でも、詰んだと感じたときこそ、人間は生きている証だ。詰んだと感じることができるからこそ、人間は前に進むことができる。だから、詰んだと感じたら、立ち止まらずに前に進め。詰んだと感じたら、それは新たなスタートの合図だ。詰んだと感じたら、人生はまだまだこれからだ。

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