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芸術としてのサッカー論

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サッカーを"非"科学的視点から思考する
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#サッカーにおけるブランディング

「アメリカ代表」と「羽生結弦」が見せた勝ち方のお手本——。 世界の女子サッカーは今どこで何をしているのか?

女子サッカーW杯が幕を閉じた。名実ともに、圧倒的な強さで優勝を果たしたアメリカ代表が、近年女子サッカーの発展著しい欧米諸国に対して「私たちがチャンピオンである」と、厳然たる事実を叩きつけた。 彼女たちは、いかにして“必然的に”トロフィーを勝ち取ったのだろうか。そこには、複雑な要因が絡み合っている。 ■史上最高のW杯前提として、私は長年女子サッカーを追いかけて来たような人間ではない。なでしこが優勝したW杯を除いて、熱心に女子サッカーの試合を見た記憶はあまりなかったのが正直な

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なぜ彼らは異常なまでに「見た目」に気を配るのか——。“弱い”と“ダサい”は比例する

人は本を表紙で判断する。最高の製品、最高の品質、非常に有益なソフトウェアなどを備えていたとしても、見せ方がいい加減であれば、いい加減なものにしか見えない。創造的で洗練された見せ方をすれば、望ましい特性を持たせることが出来る——。 ▼Vol.3 * 冒頭の文章は「本の売り方」について書かれた書籍から引用したものではなく、ニュージーランド代表ラグビー集団「オールブラックス」について書かれた著『問いかけ続ける』から引用した文章である。この本には『世界最強のオールブラックスが

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Jリーグが必ずハマる"罠"——。 スポンサーの獲得は「正義」か「悪」か

Apple StoreでMacbookを購入し、家に帰って箱を開ける。端末のデザイン、機能性、ロゴ、どれをとってもシンプルで、洗練されたデザインが美しい。それを象徴するように、箱の作りもシンプルで、複雑な部品や、分厚い説明書は入っていない——。 Vol.2▼ * ■もしもAppleが…あなたはApple製品の『機能』や、スティーブ・ジョブズの『哲学』が素晴らしいと感じている。でも…もしAppleの包装箱が複雑な作りをしていて、中には分厚い説明書や、ごちゃごちゃした部品が

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"ダサい"組織が死ぬ理由——。なぜサッカークラブは"クール"でなければならないのか

潤沢な資金をもってしても、優秀な選手や監督をもってしても「ビッククラブ」に変貌を遂げることが出来なかったクラブ(チーム)は少なくない。同じように、かつての栄光を粉々に砕かれ「ビッククラブ」から「スモールクラブ」に落ちこぼれていったクラブや、「ビッククラブ」への野望を持ちながらも「どっちつかずの状態」が続いているクラブもある。それは一体、なぜなのだろうか。 もしも、もしもその原因を解明することができれば、日本サッカーは新たなステージに突入することが出来る——。 vol.1▼

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強いからかっこいいのか、かっこいいから強いのか——。 "弱い"と"ダサい"の因果関係

※この記事内で使用する「かっこいい」や「クール」、「ダサい」または「センス」などの表現は、全て私の美的感覚に依存し、数字上には表れないものである。よって、私が「かっこいい」と表現するものが、一部には「ダサい」と映る可能性があり、文章で扱うには極めて相性が悪いテーマであるということを前提に読み進めていただきたい。 そしてこの記事が「センスのある人間が勝つ世界」を書いたものであるということも——。 * ■"弱い"と"ダサい"の因果関係2016年、欧州を中心に15程度の国と地