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蹴球症候群

他分野を通してサッカーを解明し、サッカーを通して他分野を解明する
サッカー、またはサッカー以外の分野から日々何を学んでいて、何に気付いて、何に疑問をもち、どんな風に… もっと詳しく
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#記録

【記録.6】腰を据えたときに見える小手先の技術と知識

鎌倉の街に引っ越して来てから早くも1年の月日が経ち、鎌倉インターナショナルFCでの仕事は2シーズン目を迎えています。街に対する愛着と、クラブに対する愛情は日に日に増すばかりで、世界情勢がカオスなことも手伝い、自分の人生がいかに幸せなものなのか、日々噛み締めて生活をしています。 学生生活が終わってから今まで、何をするにしても「海外でサッカーを学ぶ」ことがスタートラインとなっていたものですから、何かの組織に属すとき、あるいは何かの活動を始めるときは、決まって「期間限定」の意識が

【記録.5】力まずに力を入れることができるか

なぜ人は力むんでしょうか。筋肉に力を入れてください。関節が曲がらなくなります。つまり(身体が)動かなくなる。それなのになぜ人間は、自分がしていることに想いが強ければ強いほど、力み、動けなくなってしまうのか。 鎌倉インテルの監督としてピッチに立つようになってから、早いもので9月も終わりに近づこうとしていて、ぼちぼち一年の終わりを意識し始める段階になりました。また一つ新しい景色が見えるので、記録していこうと思います。 公式戦は4試合 Photo: Kazuki Okamot

【記録.4】アンラーニングの繰り返し

前回から3ヶ月が経ちました。気が付いたら7月も半ばを過ぎ、2021年の折り返し地点はとうに過ぎていました。信じられないほどのスピードですが、僕のこれからの人生は、しばらく、こういった信じられないスピードで過ぎ去っていくのだと思います。また同時に、ということは、自分の年齢も気づかないうちに上がっていくわけですから、ぼーっとしているとあっという間におっさんになってしまうなと、危機感も覚えます。この感覚は、これまではあんまりなかったように思います。 アンラーニングの繰り返し

【記録.3】監督の愚かさに気付かせることが出来るのは選手以外いない

プレシーズンが始まってから、早いもので3ヶ月が経ちました。ピッチの上にいることができることに、心の底から幸せを感じていて、それは今までの人生で経験してきた「サッカーに関わる喜び」とは、到底比べ物にならないものです。それは環境がどうとか、他者がどうとか、そういった外的な要因によってもたらされるものではなく、アルゼンチンで過ごした3年間があり、特に2020年人生の価値観に大きな変化があったからだということは、自分でしっかり理解をしています。 監督という仕事は、能力がなければ首に

【記録.2】『極限まで無駄を排除する』

【記録.1】 __________ Photo:@photofoot23 __________ チームの活動が始動してから、1ヶ月が経過しました。 この期間を振り返れば、新しい人々と仕事をすることに順応し、新しい選手たちとサッカーをすることに順応し、また新しい暮らしに順応して、という1ヶ月だったと思います。ピッチの中の仕事というのは、やはり世の中の喧騒から一歩外へ出て、サッカーというゲームのことだけを考えられる、自分にとっては別世界のような、そういうものです。それが

【記録.1】『チームの始動と、生まれて初めての経験』

1月30日、待ちに待ったプレシーズンが始まりました。これからシーズンが終わるまで、タイミングを見て『蹴球症候群』に記録を残していけたらと思います。 写真:@photofoot23 帰国からアルゼンチンから帰ってきて2ヶ月以上がたち、その間は、日本の生活リズムと慌ただしさに慣れることに必死でした。3年だけとはいえ、やはり無意識に身体の中に流れている時間はアルゼンチンで暮らしていた時のもので、不思議と、アルゼンチン人の友達とテレビ電話で話をすると、ものすごく安心する、などの現