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蹴球症候群

他分野を通してサッカーを解明し、サッカーを通して他分野を解明する
サッカー、またはサッカー以外の分野から日々何を学んでいて、何に気付いて、何に疑問をもち、どんな風に… もっと詳しく
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2021年5月の記事一覧

好きな「こと」を仕事にするか、好きな「ように」仕事をするか問題

突然ですが、僕は幸せになりたい。と大人になってからずっと考えてきて、そのためにどうすればいいのか今でも考えている。でもそうすると「自分はすでに幸せでしょ」とか、そういう言葉たちが浮かんでくる。確かに「幸せになりたい」なんて考える余裕がある時点で、「生きたい」と毎日必死で日々を生きている人々に比べたら"幸せ"だと思うし、実際に、自分はなんて幸せなんだろう、とふとした時に思うことがある。世界を見て、若造だけど経験を積んで、そう思う機会が増えた。でも、「もうこれでいいよ」とは思えな

「過去」への誇りと、「私」であることの誇り。

外国に旅に行ったり、住んだりすると、もちろん日本人である僕とは根本的な考え方の違いがあったりする。それを見つけ、そこから何かを学んでいく作業は、僕にとって異常な楽しさだった。そのうちのひとつに、アルゼンチン人がもっている「過去に誇りをもつ」という態度がある。僕にはこの感覚あまりなかったな…と思ったし、日本人とは少し違うような気がしている。 今日は「過去に溺れる(自惚れる)こと」と「過去に誇りをもつこと」との違いについて、考えてみる。すごく大切なことだと思っている。 過去を

『白』 / 余白・空白

さいきんは、『白』についてよく考える。余白、空白、『白』いということは、何を意味するのか。僕がいるサッカーというゲームの世界では、「時間」と「空間」が大きな意味を持っていて、もちろんその両者にも『白』が存在し、考えれば考えるほど、わからなくなってくる。ゲームの場合少し厄介で、それは「優と劣」が「勝と負」によって可視化されるために、「表現したいこと(やりたいこと)」は、ある意味別次元で評価されなければならないからである。僕がやっている監督という役割は、全体の構造をつくることだけ